韓国電気研究院(KERI)電気変換素材研究センターのパク・スドン責任研究員らの研究チームがこのほど、宇宙探査用原子力電池の性能を高めることができる「国産熱電発電素子」の開発に成功した。
原子力電池は、プルトニウム238など放射性同位元素が崩壊する時に出る400~700度の熱と宇宙の低い温度差を利用して電気を作る。世界各国が原子力電池を活用した宇宙探査に乗り出しており、米国は人工衛星と火星探査ロボットの電力供給源として活用している。
研究チームが設計・合成したのは「積層型熱電発電素子」と呼ばれるもので、500度以上の条件で既存の素子より発電効率が3%以上高いことが確認されたという。素子技術は超精密で効率を1%高めるだけでも大変なだけに3%向上は世界的に見ても優秀な成果といえる。
また、同時に小型化・軽量化も実現しており、民間分野の小型人工衛星、宇宙探査ロボットなどの補助電源としても使えるレベルになった。
パク・スドン責任研究員は「今回の成果は材料科学に数学と物理学まで導入した融合研究の結晶体だ」と述べた。
(c)MONEYTODAY