2024 年 12月 7日 (土)
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韓国政府、出版・漫画業界の不公正契約を規制へ

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韓国の人気漫画「黒いゴム靴」を描いたイ・ウヨンさんが出版社との著作権紛争のさなかに亡くなったことなどを受け、政府は出版・漫画業界の不公正契約を規制する文化産業公正流通法(通称・黒いゴム靴法)を検討するなど再発防止に乗り出した。

しかし、ウェブトゥーンプラットフォームの創作環境改善の努力を無視して規制ばかりが先走っているとの指摘もあり、ウェブトゥーンプラットフォーム業界の憂慮が大きくなっている。

国会文化体育観光委員会は11月までに文化産業公正流通法を通過させる方針だ。同法は6月に法制司法委員会に上程されたが、放送通信委員会と科学技術情報通信省が「規制が重複する」と指摘したため差し戻されている。

イ・ウヨンさんが出版社と不利な契約を結ばされていたことがわかり、文化産業公正流通法の成立に向けて弾みがついた形だが、対象が▽放送▽OTT▽音楽▽出版▽ウェブトゥーン――など多岐にわたることから、規制が重複するのではとの声が上がっているのだ。禁止行為が曖昧で流通業者(プラットフォーム)に対する規制が多いため業界の反発も激しい。

特に大きいのはウェブトゥーン産業の懸念だ。公正取引委員会は4月からウェブトゥーン・ウェブ小説プラットフォームに対し、不公正約款の実態点検に着手した。文化体育観光省も標準契約書の制定・改定に乗り出している。

このような状況で文化産業公正流通法が通過すれば、プラットフォームの手足が一層縛られてグローバル競争力を失うとの指摘も出ている。

西江(ソガン)大法学専門大学院のホン・デシク教授は「極端に言えば、どんな作品であろうと流通業者は変更を要請できず、無条件に代価を支給しなければならないことになる。規制が国内事業者だけに限定されればグローバル企業との逆差別が発生するかもしれず、K-コンテンツの競争力確保を難しくする」と指摘している。

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