2024 年 7月 27日 (土)
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韓国大統領選D35、歴代選挙の1カ月前、世論調査はどうだったのか

(左から)イ・ジェミョン(李在明)氏、ユン・ソンヨル(尹錫悦)氏、シム・サンジョン(沈相奵)氏、アン・チョルス(安哲秀)氏©news1

韓国大統領選が35日後に迫った。一寸先が見えない大混戦の様相が続き、政界は超緊張状態だ。与野党候補ともそれぞれ支持率上昇傾向と停滞期を繰り返していたが、最近の世論調査では誤差の範囲内での勝負を見せている。

過去の大統領選で、1カ月後に控えた時期の世論調査と実際の選挙の結果はどんな関係にあったのか。キム・ヨンサム(金泳三)政権が発足した第14代大統領選から第19代大統領選までの韓国ギャロップの世論調査を調べた。(政党名、肩書はいずれも当時)

◇1カ月で1と2位が逆転したのは第16代大統領選挙だけ

大統領選1カ月前の世論調査で先頭に立った候補が実際に勝利したのは6回のうち5回。言い換えれば、1位と2位が1カ月の間に逆転したケースは、2002年12月19日に施行された第16代大統領選の1度だけだった。

2002年11月20日に実施された支持率調査で、イ・フェチャン(李会昌)ハンナラ党候補が33%で、ノ・ムヒョン(盧武鉉)新千年民主党候補(25%)、チョン・モンジュン(鄭夢準)国民統合21候補(24%)を大差で制した。しかし、ノ候補とチョン候補が一本化に成功したことで、ノ候補の支持率が大きく上昇し、大統領選でノ候補が48.91%を得て、イ候補(46.58%)を逆転した。

2位と3位候補が逆転したケースは2度あった。イ・ミョンバク(李明博)氏が政権を獲った2007年の第17代大統領選を約1カ月後に控えた11月25日の調査で、イ・フェチャン(李会昌)無所属候補は19.3%、チョン・ドンヨン(鄭東泳)大統合民主新党候補は14.4%で、それぞれ2、3位だった。しかし、大統領選ではチョン候補が2位を占めた。

ムン・ジェイン(文在寅)大統領が誕生した第19代選挙の変数は「ネガティブ」だった。大統領選を1カ月後に控えた2017年4月4~6日の調査では“風”乗ったアン・チョルス(安哲秀)国民の党候補が35%で2位、ホン・ジュンピョ(洪準杓)自由韓国党候補が7%で3位だったが、アン候補の家族関連疑惑と不適切発言が致命的な打撃となった。結局、大統領選ではホン候補が24.03%で2位、アン候補は21.41%で3位となった。

◇前回も誤差範囲内で接戦

先月25~27日に実施された韓国ギャラップ調査で、与党「共に民主党」の大統領候補のイ・ジェミョン(李在明)氏と保守系野党「国民の力」の大統領候補、ユン・ソンヨル(尹錫悦)氏の支持率は35%「同率」だった。

前回(第19代)大統領選でも「超薄氷」の時期があった。2017年4月の調査で、ムン候補が38%、アン候補が35%で誤差範囲内で接戦を繰り広げた。民主党予備選挙候補の支持がムン候補に結集せず、アン候補に集中したという分析だった。

だが、その状態は長く続かず、選挙の1カ月前まで3位だったホン候補が大統領選では大邱や慶北支持を追い風に2位に上がった。保守層がホン候補とアン候補に分散し、ムン候補が最終得票率41.08%で当選した。

これが最近、2桁の支持率を持つ「第3」のアン候補の支持率に政界が神経を尖らせている理由でもある。旧正月の連休が終わり、アン候補が1桁の支持率に下落した場合、前月までの上昇傾向が“巨大両党の内紛による一時的な反射利益だった”という評価が出るとみられる。一方、アン候補が大統領選まで10%台半ば以上の支持率を維持すれば、これは第19代大統領選時のブームとは本質的に「異なる風」だったという分析になる。

◇一本化が実現した3度の大統領選

歴代大統領選で一本化が実現したのは、第15代大統領選挙のキム・デジュン(金大中)とキム・ジョンピル(金鍾泌)の両氏、第16代のノ氏とチョン氏、第18代のムン氏とアン氏の計3回。いずれも1位候補が有利に選挙戦を進めていた状況で成立した。ただ、一本化の過程と結果はそれぞれ違った。

2012年の第18代大統領選では、パク・クネ(朴槿恵)セヌリ党候補が世論調査で1位を占めていた。大統領選を40日後に控え、支持率2、3位だったムン氏とアン氏が紆余曲折の末に一本化したが、当選には及ばなかった。

一方、第15、16代大統領選挙では単一候補が大統領府入りした。特に、1997年の第15代大統領選を控えて実現したキム・デジュン候補とキム・ジョンピル候補の一本化は、最近の一本化のモデルとして言及される事例だ。

2002年の第16代でのノ氏とチョン氏の一本化はノ・ムヒョン大統領を生み出したが、そのプロセスと内容は第15代とは大きく違っていた。薄氷の2、3位だったノ候補とチョン候補は、大統領選を1カ月も残していない時期にノ候補に一本化する。だが一本化の内容と「補償」をめぐる双方の葛藤は先鋭化し、チョン候補は投票日前夜、ノ候補支持を撤回するに至った。

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