
韓国大統領を決める投票が3日始まり、最終的な投票率に関心が集まっている。投票率が選挙結果に与える影響について、最大野党「共に民主党」と与党「国民の力」はそれぞれ自分たちに有利に働くと解釈している。
民主党は、平日に実施された期日前投票率が過去2番目に高い34.74%を記録したことについて、「政権交代」への民意が反映されたものだと主張している。したがって、投票率が高いほどイ・ジェミョン(李在明)候補に有利だと見込んでいる。
一方、国民の力は、最終投票率が80%に迫ればキム・ムンス(金文洙)候補に有利になるとの見方を示している。これは嶺南圏の期日前投票率が高くなかったことから、本投票率が上がるほど支持層の結集が進んだ可能性が高いという分析に基づいている。
大統領選の投票は3日午前6時から午後8時まで、全国1万4295カ所の投票所で進められる。
◇民主「投票率はかなり上がるだろう」
共に民主党のキム・ミンソク常任選挙対策委員長は、2日放送のKBSラジオ「電撃時事」で「期日前投票だけでなく本投票も、国民が国に対する懸念を非常に抱いているため、(投票率は)かなり上がるだろう」と述べた。
キム・ミンソク氏は「国民の力が再び政権を握ることについては『それは違う』という雰囲気が強い。ただ、国民の力を支持してきた人たちがいなくなったわけではない。圧倒的な票差が出ると期待するのは過剰な期待かもしれない」と語った。
ウ・サンホ共同選対委員長も、CBSラジオ「キム・ヒョンジョンのニュースショー」で「戒厳令は間違っていると思いながらもイ・ジェミョン候補に投票するのが難しいと判断する人たちの票が、キム・ムンス候補に行くのか、改革新党のイ・ジュンソク(李俊錫)候補に行くのかが最後の変数だ。キム候補側に2~3%集まる可能性はあるが、有利な情勢が完全に覆ったわけではない」と述べた。
今回の選挙がユン・ソンニョル(尹錫悦)氏の弾劾に伴う「早期大統領選」であるという点から、政権審判論に民意が傾かざるを得ないというのが民主党の見方だ。
先月29~30日に実施された期日前投票では、民主党の地盤である全羅南道(56.5%)が全国で最も高い投票率を記録しており、これは支持層の総結集のシグナルだという解釈もある。
パク・スヒョン選対広報首席副団長はYTNラジオ「ニュースファイティング」で「過去2番目に高い期日前投票率を記録したのは、前政権の終焉に対する国民の怒りがはっきりと表れたものだ」と語った。
◇国民の力「本投票でキム候補への支持が高まるだろう」
国民の力のキム・ヨンテ非常対策委員長は、2日釜山での現地選対会議を終えた後、記者団に「大邱・慶北(TK)で投票率80%、得票率80%が目標だ」と明らかにした。
キム・ヨンテ氏は「これまで不十分な選挙管理によって選管の誤った行動があり、期日前投票に対する疑念があったようだ。しかし本投票では必ず投票するという市民が非常に多かった。大邱・慶北では投票率80%以上になるのではないかと見ている」と述べた。
これに先立ち、期日前投票では大邱(25.63%)、慶北(31.52%)、釜山(30.37%)、慶南(31.71%)など、嶺南圏が他地域に比べて低い投票率を記録していた。これは全国平均の期日前投票率(34.74%)に及ばない水準だ。
最近、支持率の差が次第に縮まってきており、本投票で支持層が結集すれば逆転も可能だというのが国民の力内部の見解だ。
シン・ドンウク首席報道官は国会で記者団と会い、「全体の情勢を数値で語ることはできないが、追い上げ傾向が続いており、ゴールデンクロスの局面に入った。前回の期日前投票では湖南地域を中心に投票率が高かったが、本投票が始まれば我々の支持が広がると判断している」と語った。
シン・ドンウク氏は「支持者が最後までどれだけ投票所に足を運ぶかによって勝敗が決まるだろう」と付け加えた。
チャン・ドンヒョク選対状況室長は「作家ユ・シミンの発言など、期日前投票以後に民主党の悪材料が次々と出てきているため、本投票率が高いほど有利だと見ている。最終投票率80%を目標に、最後まで最善を尽くす」と述べた。
◇最終投票率が80%に達すれば28年ぶり
今回の大統領選で最終投票率が28年ぶりに80%を超えるかどうかにも注目が集まっている。
キム・デジュン(金大中)候補とイ・フェチャン(李会昌)候補が対決した1997年の大統領選の投票率は80.7%で、それ以降の大統領選、総選挙、地方選挙で80%を超えたことはない。この間で最も高かった投票率は、大統領だったパク・クネ(朴槿恵)氏の弾劾後に実施された大統領選の77.2%だ。
ユン・ソンニョル氏が当選した前回は77.1%の投票率を記録、最近実施された総選挙は67.0%だった。
(c)NEWSIS