2025 年 5月 4日 (日)
ホーム政治韓国大統領選まで32日、政界激震…「李在明の“有罪”破棄」「二つの弾劾」「保守陣営の単一化」など大波乱

韓国大統領選まで32日、政界激震…「李在明の“有罪”破棄」「二つの弾劾」「保守陣営の単一化」など大波乱

2025年5月1日、京畿道で市民に挨拶するイ・ジェミョン氏(c)news1

韓国大統領選(6月3日)を1カ月後に控え、政界が激しく揺れている。保守陣営ではハン・ドクス(韓悳洙)前首相の出馬表明を契機に、候補一本化と「反イ・ジェミョン(李在明)」勢力の大連合(ビッグテント)構築を巡る駆け引きが本格化した。一方、共に民主党のイ・ジェミョン候補は、公職選挙法違反事件の大法院(最高裁)による破棄差し戻しという「司法リスク」の再燃に苦慮している。

保守勢力にとっての焦点は、国民の力とハン・ドクス氏の候補一本化だ。5月11日の候補登録締切まで10日を切る中、一本化が実現しなければ「2番」の候補番号(主要政党枠)を失うリスクもある。

ハン・ドクス氏は1日の記者会見で「重い責任を考えると他に道がないと確信し、大統領選に出馬する」と表明。2日には記者会見と中央選挙管理委員会での予備候補登録をする予定だ。

ただし、国民の力内部では、選挙資金と激戦を勝ち抜いて得た候補の座を、突然辞任したハン・ドクス氏に譲ることへの反発も大きい。とりわけ、人気の高いハン・ドンフン(韓東勲)候補は、単一化に慎重な姿勢を崩していない。

単一化が進んだとしても、調整方式(世論調査方式など)を巡って双方が綱引きを繰り広げるとみられる。交渉のデッドラインは候補登録締切の5月11日とされている。

仮に一本化が実現しても、イ・ジュンソク(李俊錫)改革新党候補や、イ・ナギョン(李洛淵)新未来民主党常任顧問との追加的な単一化議論が再び持ち上がる可能性もある。

一方、イ・ジェミョン候補は大法院の破棄差し戻しに直面し、共に民主党は即座に「双弾劾」(チェ・サンモク副首相とシム・ウジョン検察総長)に打って出る強硬策に転じた。チェ氏は弾劾案上程直後に副首相を辞任し、この時点で首相の職にあったハン・ドクス氏がこれを受理。党は即座に選挙対策本部体制に移行した。

民主党はこの混乱を逆手にとり、イ・ジェミョン氏の司法リスクをかき消すべく、政治攻勢とメディア戦略を展開している。1日には予定になかった国会法制司法委員会での緊急質疑を開催し、大法院や法務省、憲法裁判所に対する集中的な追及を始めた。

イ・ジェミョン氏の選挙戦術も変更が予想される。「1日1メッセージ」による安定的な運営から、政治・経済・社会など各分野での積極的な争点設定と発信強化にシフトし、より大胆な発言や政策の打ち出しが展開される可能性がある。

一連の混乱により、「司法」「政治」「制度」を巻き込んだ三重の政局が本格化しており、32日後に迫る大統領選の行方はますます不透明さを増している。

(c)news1

RELATED ARTICLES

Most Popular