
韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)前大統領の妻キム・ゴニ(金建希)氏が8月28日、特別検察官チームによる5回目の聴取に出頭する。これは、特別検察がキム・ゴニ氏に対して請求した勾留令状に記された3つの容疑に関する最終的な起訴前の聴取とみられ、特別検察チームは翌29日にキム・ゴニ氏を起訴する方針だ。
28日の聴取は午前10時から予定されており、キム・ゴニ氏にとっては今月12日に身柄を拘束されて以降5回目の事情聴取となる。特別検察チームは、資本市場法違反(韓国の中古車販売大手ドイツモーターズ株価操作疑惑)、政治資金法違反(与党関係者であるミョン・テギュン氏の公認介入疑惑)、特定犯罪加重処罰法上のあっせん収賄(シャーマン「乾真法師」として知られるチョン・ソンベ氏および世界平和統一家庭連合に関連する請託疑惑)などの容疑をキム・ゴニ氏に適用している。
この日は特に、ドイツモーターズ株価操作疑惑に関する調査が完了する予定だ。特別検察はこれまでに「100ページ分の質問書を準備している」と明らかにしていたが、過去の聴取で全ての質問が消化されなかったため、残りの質問をこの日の聴取で終えたい考え。一方で、キム・ゴニ氏はこれまでの事情聴取で大半について黙秘権を行使してきた。
特別検察はキム・ゴニ氏の起訴後、他にも複数残されている疑惑の捜査に本格着手する方針を示している。具体的には、ソウル―楊平高速道路の終点地変更をめぐる優遇疑惑、公興地区開発における特典供与疑惑、建設会社「三扶土建」を巡る株価操作事件、いわゆる「執事ゲート」など、およそ10件以上に及ぶ案件が含まれている。
こうした中、キム・ゴニ氏の資産管理人であり最側近とされるブラックパール・インベストメントのイ・ジョンホ前代表が、8月22日に弁護士法違反の罪で拘束・起訴されている。
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