
韓国のX(旧ツイッター)やインスタグラムなどSNSで「#タバコ代理購入」などの投稿を通じた、未成年向けの違法なタバコ販売が広がっている。
ソウル市内の高校生(19)は、Xで取引実績のあるアカウントに連絡し、手数料と代金を送金。自宅近くのコンビニで宅配便を受け取った。匿名性が高く、24時間利用できる無人ロッカーが取引を容易にしている。
身分証の提示が不要なため、成人名義の悪用が可能だ。この高校生は「処罰されるのは販売者との認識があり、危険とは思わない」と話す。実際、記者が未成年を装って取引を試みると簡単に購入できた。
疾病管理庁の2024年の調査によると、紙巻きタバコを吸う青少年は3.6%。男子が5.9%、女子が1.3%で、学年が上がるごとに喫煙率も上昇している。
現行の青少年保護法では代理購入者に2年以下の懲役または2000万ウォン以下の罰金が科されるが、匿名性が高く立証が難しいのが現実だ。
また、代理購入が性的搾取など2次犯罪につながる危険も高く、慶尚南道(キョンサンナムド)では、SNSを通じて未成年に接近した成人8人が摘発された。その多くが女子生徒に金銭や性的要求をするものだった。
こうした事情から、専門家はプラットフォーム側の技術対応や法的責任の明確化、市民による通報制度の強化が必要だと訴えている。
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