アンドロイド利用者数が500万人を突破し、韓国の音楽アプリ市場で「メロン」を抜き1位になったとされる「ユーチューブ・ミュージック」。しかし、音楽ストリーミング市場では売り上げと直結する有料加入者数が重要であり、アプリ利用者数だけで市場1位を決めるのは早計だとの指摘が出ている。
ニールセンメディアコリアの発表(1月27日)によると、ユーチューブ・ミュージックのアプリ利用者数が2022年第4四半期(10~12月)に前年同期比61%の伸びを見せ、アンドロイド利用者数500万人を突破した。2020年第4四半期にはメロン1位▽ジニー2位▽FLO3位▽ユーチューブ・ミュージック4位――の順だったが、わずか2年でトップの座に就いた。
しかし、業界関係者は「アプリ利用者数より有料かどうかが音源ストリーミング市場でははるかに重要。単純にMAUだけで市場支配力を判断するのは飛躍がある」と反論。「アプリでの無料利用が多ければ、著作権料を払わなければならないプラットフォーム側は営業利益の面で損をする」と指摘する。
また、ユーチューブは有料のユーチューブ・プレミアムにユーチューブ・ミュージックを組み込んで販売している。1カ月に1万450ウォン(1ウォン=約0.1円)の「プレミアム」を契約すれば▽ユーチューブとユーチューブ・ミュージックで広告なし▽オフライン保存▽バックドラウンド再生――などの機能を利用できる。
つまり「プレミアム」の利用者は自然とユーチューブ・ミュージックも利用するようになるため、急激な成長は「プレミアム」を通じた新規利用者の流入戦略の効果という見方もできる。
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