韓国政府による医学部増員方針が思わぬ波紋を呼んでいる。
政府方針に反発する専攻医が集団離脱した直後の20日午後、救急救助士のA氏はソウル大学病院の救急センター前でいらだちを見せていた。
「少し前に救急患者が一人やって来て、心肺蘇生法で処置した。看護師が来て、今救急車の中で患者を見ている状況だ」とし、「患者がまだ救急車から降りていない。外でもう1時間も待っている」と語った。
ソウル「ビッグ5」と呼ばれる主要大学病院の専攻医らが集団で休診を宣言した。医師がおらず、救急救命室はすぐに飽和状態になった。
ソウル峨山病院の救急室前には前日(19日)に続き、この日も「救急室病床が飽和状態で診療不可」という立て看板が立てられた。救急救命室の前には、男性患者1人が病床に横になったまま待機し、他にも患者7人が一列に並んで待っていた。
患者移送業務をするイム某氏は「今日、医師たちの姿をほとんど見ていない」とし、「多くの患者たちが退院し、診療も先送りされた。仕事が3分の1に減った」「今、正常に運営されているところは採血室や映像医学科、消化器内科くらいだろう」と語った。
教授や看護師らが、抜けた専攻医の業務を一部引き継いでいるが、ストライキの長期化が予想され、事態は深刻化しそうだ。
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