2024 年 7月 27日 (土)
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韓国・病床数OECD最高水準…だが「民間中心・民間集中」で構造的には限界

病床CCTVを見る医療スタッフ(c)news1

韓国の人口1000人当たりの病床数は、経済開発協力機構(OECD)の加盟国平均(4.3床)の約3倍にあたる12.8床で、調査対象国中で1位であることが、保健福祉省が公表した「OECD保健統計2023」でわかった。ただ、民間中心、首都圏中心という構造的限界は依然として残っている。

療養病院の病床と長期療養施設のベッド数の合計も人口1000人当たり57.3床でOECD平均(45.6床)より多く▽ルクセンブルク(79.6床)▽オランダ(77.1床)▽ベルギー(67.4床)▽スウェーデン(63.9床)▽スイス(62.4床)――に次いで6番目に多い。

昨年7月に同省が発表した「第5次国民保健医療実態調査」によると、2016年から2020年まで年平均で医療機関は1.8%、療養病院は2.6%ずつ病床数が増加し、このままいけば2026年には一般病床が最大4万7000床、療養病床は3万5000床が過剰供給となる見通しだ。

一方で、病床数が多い割に保健医療サービスの質が高いとは言い難いという指摘が出ている。

まず、臨床医師数は人口1000人当たり2.6人で、OECD加盟国のうちメキシコに次いで2番目に少ない。

経済正義実践連合会のナム・ナムギョン社会局長は「今の韓国は病床だけが多く、人がいない。医療サービスをしっかり提供できる人材インフラが不足しているため、適切なサービスが受けられない」と指摘した。

また、医療資源の大部分は民間中心だ。参加連帯のチョ・ヒウン社会福祉委員会幹事は「公共病院の病床規模は全体の10%しかない。民間病院は飽和状態で公共病院は少なすぎる。公共病院を増やす方向に政策を進めるべきだ」と述べた。

医療資源の首都圏への偏りも問題点の一つだ。同省の統計によると、2015年に全国の医療機関8万8163カ所のうち約半数の4万3914カ所がソウルと京畿(キョンギ)、仁川(インチョン)など首都圏に集中している。

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