2024 年 12月 6日 (金)
ホーム特集SDGs~韓国の取り組み韓国・現代自動車グループ、再生可能エネルギーで米国の新工場を稼動…炭素14万トン低減効果

韓国・現代自動車グループ、再生可能エネルギーで米国の新工場を稼動…炭素14万トン低減効果

現代自動車グループ「メタプラント・米国」の完成予想図=現代自動車グループ(c)KOREA WAVE

韓国の現代自動車グループは、スペインの再生可能エネルギー開発会社「マトリックス・リニューアブルズ(Matrix Renewables)」が米テキサス州で進める新規太陽光発電プロジェクトから、15年(2025~2040年)にわたり電力を購入する契約(PPA)を締結した。同グループが22日、明らかにした。

米ジョージア州に建設中の電気自動車(EV)専用工場を再生可能エネルギーで稼働させるためで、これは韓国企業が米国事業場で再生可能エネルギーを使うために締結したPPAの中で最大規模だ。

契約には、米ジョージア州のEV新工場「現代自動車グループメタプラント・米国(HMGMA)」をはじめ、現地に進出した「現代モービス北米電動化法人(MNAe)」と「現代製鉄ジョージア法人(HSGA)」、近くにある「現代トランシスジョージアP/T法人(HTGP)」など、グループ4社が共同で参加した。

今回のPPAは、既存の再生可能エネルギー発電施設との供給契約ではなく、グループの大規模発注と連携した新規太陽光発電施設から再生可能エネルギーを調達する方式だ。今後エネルギー調達を通じて期待される炭素低減効果は年間約14万トンと推定され、準中型セダン8万4000台余りが1年間に排出する炭素を吸収するのと同じ規模だという。

グループが再生可能エネルギーの供給を受けることになる太陽光プロジェクト(プロジェクト名:Stillhouse Solar)は、マトリックス・リニューアブルズがテキサス州ベル郡に2025年10月の商業運転を目標に開発中の210MW級の発電施設だ。

グループは、総発電容量210MWの70%である147MWを確保し、毎年378GWhの再生可能エネルギーを調達する計画だ。これは韓国内の約10万世帯が1年間使える量だ。

◇グループレベルの本格的歩み

今回確保した太陽光再生可能エネルギーは、EV専用工場であるHMGMAとHMGMAにそれぞれ電動化部品とEV鋼板を供給する現代モービス北米電動化法人と現代製鉄ジョージア法人が使用する。また、現代トランシスの場合はジョージアP/T法人とともにHMGMAにシートを供給するジョージアシート工場も活用する。

これによりHMGMAは、完成車工場はもちろん、サプライチェーンレベルでも再生可能エネルギーの使用体系を構築することになった。

現代自動車グループは、今回の契約が再生可能エネルギーによる電力確保のためのグループレベルの本格的な歩みという点で意味が大きいとしている。

また、多数のグループ会社が参加してグループレベルで締結した初の契約で、ジョージア州に位置する現代自動車グループの海外事業所が共同購入契約を推進することで、個別に契約する場合と比べて購入費用が大幅に削減されたという。

現代自動車グループは、今後もグループレベルの統合調達と長期契約などを通じて費用効率性を向上させ、再生可能エネルギーへの転換を加速化する計画だ。

現代自動車グループの関係者は「今回の太陽光発電プロジェクトとのPPAを手始めに、グループの米国事業場の再生可能エネルギーへの転換のための投資と契約が順次進められる。効果的な再生可能エネルギー確保のためにグループ会社間の協力を推進し続ける」と述べた。

(c)KOREA WAVE

RELATED ARTICLES

Most Popular