
韓国で実施された三つの特別検察(特検)――いわゆる「内乱特検」「殉職海兵特検」「キム・ゴニ(金建希)特検」がすべて終了し、それぞれの特検で未解決となった事件が警察に移管されている。これにより、すでに多くの事件を抱える警察は、計30件を超える特検関連事件も処理することとなり、捜査の遅延や事件の積み残しが懸念されている。
キム・ゴニ特検チームが12月29日、捜査結果を発表し、警察庁の国家捜査本部(国捜本)への残余事件の引き継ぎを進めている。引き継ぎの期限は12月31日までとされ、両者が事件記録などを確認しながら作業を進めている。
キム・ゴニ氏関連の主な移管事件には、ユン・ソンニョル(尹錫悦)前大統領夫妻の金品受領疑惑、検察による不十分な捜査疑惑、三扶土建・ウェルバイオテックの株価操作疑惑、海軍艦上パーティーおよび宗廟私的利用疑惑、IMSモビリティへの投資誘致におけるキム・ゴニ氏関与疑惑などがある。そのほか、大統領秘書官の子どもによる校内暴力のもみ消し疑惑や、公邸移転過程での大統領引き継ぎ委員会高官の関与疑惑、楊平高速道路路線変更問題、イ・ウォンモ前人事秘書官の妻による韓方病院特恵疑惑、大統領選挙キャンプへの違法事務所提供(政治資金法違反)なども含まれている。
警察ではこれに先立ち、すでに「殉職海兵特検」と「内乱特検」から引き継いだ事件の捜査を進めている。特別捜査本部(警察特捜本)は、これらの事件を担当するために1チームから3チームまで編成し対応している。
1チームは14人規模で、ブラックパールインベストのイ・ジョンホ元代表の弁護士法違反、国家人権委員会のキム・ヨンウォン常任委員およびイ・チュンサン前常任委員の職務怠慢、殉職した海兵隊員の事件に関連した慶尚北道警察庁による捜査情報流出および捜査不備疑惑を扱っている。
2チームは41人で構成され、シム・ウジョン前検察総長によるユン前大統領拘束取り消し即時抗告の放棄疑惑、「12・3非常戒厳」関連での現職警察官による内乱目的の任務遂行や共犯関与、チョン・ジンソク前大統領秘書室長による戒厳資料の廃棄疑惑、ユーチューバーによる内乱扇動疑惑など13件を扱っている。
警察は現在、キム・ゴニ特検の残余事件を担当する3チームの構成を急ぎ進めており、記録精査を経て迅速に捜査を開始する。特捜本が扱う事件は30件を超える見通しだ。
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