2024 年 10月 13日 (日)
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韓国・滅菌パックリサイクル、負担金2倍でも「2%未満」にとどまる現実

資源循環の日を迎えて開かれた滅菌パック分離コンテスト=写真は記事の内容とは関係ありません(c)news1

韓国で「滅菌パックリサイクル義務分担金」を2倍に引き上げたにもかかわらず、リサイクル率が年間2%にとどまっている。2027年には滅菌パックの割合が紙パック全体の半分を超えると見込まれるため、早期に対策を講じるべきだとの指摘が出ている。

国会環境労働委員会所属のパク・ホンベ議員室によると、2012年に32%だった紙パックのリサイクル率は2022年には13.4%と、10年間で半分以下になった。原因は、ジュースや豆乳などを常温で保存できる「滅菌パック」の増加にある。

牛乳に使われる紙パックはポリエチレン(PE)でコーティングされている。滅菌パックにはPEとアルミニウムが使われるため、リサイクル工程が1回多く必要となる。こうした点もあって、滅菌パックのリサイクル率は2%未満と非常に低い水準にとどまっている。

一方、紙パック全体に占める滅菌パックの割合は、2014年には25%だったものが、2023年には46.4%に急増。2025年には51.3%、2027年には56.1%に達するとの予測が出ている。

環境省は2023年、紙パックのリサイクルを促進するために、従来の単一品目(紙パック)リサイクル基準を一般パックと滅菌パックに区分し、リサイクル義務率を差別化した。また、リサイクル市場の活性化を図るために、紙パックの負担金を、2022年の1kgあたり296ウォン(約32円)から、2024年には629ウォン(約68円)と2倍以上に引き上げた。

こうして負担金を引き上げたにもかかわらず、滅菌パックのリサイクル率は依然として2%にとどまり、対策の実効性が現れていない。

リサイクル率の低下は、紙パックリサイクル促進政策の問題というより、紙パックを扱う際の構造的な限界が原因とされている。このため、回収時の物流コストに対する的確な分析や、回収支援のための政策、適正な支援金の再評価が代案として浮上している。

(c)news1

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