2024 年 3月 4日 (月)
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韓国・小児科“医療崩壊”…親族総出で順番待ち、病棟にあふれる保護者

患者と保護者でいっぱいになった小児科(c)news1

長い時間待ちくたびれてお互いに寄りかかって眠っている子どもと母親、タブレットを見て疲れてソファーの上に横になってしまった子ども、むずがる子どもをあやす保護者――。韓国蔚山市(ウルサンシ)南区(ナムグ)のある小児科病棟を訪ねた。14日午後3時、受付から待合室、診療室のドア前まで人で足の踏み場がなかった。

保護者のキムさん(30)は20分待っているという。「子どもの父親が今日もあらかじめ早朝に番号札を取ってきてくれたので、今日は番号札をもらっていない日より待ち時間が少ない。番号札をもらっても短くて20分、長ければ1時間も待つ」と話した。

6歳の娘を持つという別のキムさんは(38)も「午前6時に着いたが、すでに受付番号が43番だった。20~30分ほど待っているが、1番でなければこの程度待つことは覚悟している」と話している。

小児科診療待機「長期戦」に備える両親にとって、子どもたちのためのタブレットPCとおやつは必需品になった。親だけでなく祖父母など家族全員が子どもの診療のために病院に総出動することも珍しくない。実際、孫と娘の診療を待つため、この病院に来た高齢者をすぐに見つけることができた。

この病院の医務課職員は「子どもが病気になると“手遅れにならないか”と不安な気持ちになり、祖母、祖父まで家族全員が出動する。待合室は母、父はもちろん祖母、祖父でいっぱいになる」と話している。

小児科病棟は待ちくたびれた子どもと保護者でごったがえし、SNSでは「オープンラン」(病院が開く前から並ぶ)の写真がアップされた。インスタグラムでこの病院の名前を検索すると、病院の番号札を撮った写真があふれ、これに「子どもが病気なのに診療を受けるのが容易じゃない」などの書き込みが掲載された。

新型コロナウイルスの影響、各種ウイルスの拡散などで小児科診療の需要は増えたが、蔚山の小児科医院は減少傾向にある。蔚山の小児科医院は2020年62カ所、2021年59カ所、昨年は55カ所に減った。

(c)news1

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