2025 年 3月 24日 (月)
ホーム経済流通韓国・大手ファッション企業で発覚「ダウン製品の中綿混合率」誤表記…相次ぐ「全量回収」「全額返金」

韓国・大手ファッション企業で発覚「ダウン製品の中綿混合率」誤表記…相次ぐ「全量回収」「全額返金」

「Wコンセプト」で販売されているビキ製品=Wコンセプトキャプチャ(c)news1

韓国の大手ファッション企業イーランド(E-LAND)、ムシンサ(MUSINSA)に続き、シンウォン(SHINWON)の女性向けブランド「ビキ(VIKI)」でも、ダウンジャケットの中綿混合率に関する誤表記問題が発覚した。

問題となった製品は、シンウォンの公式オンラインストアだけでなく、ロッテオン(LOTTE ON)、Wコンセプト(W CONCEPT)、クーパン(COUPANG)、LFモール(LF MALL)、イーランドモール(E-LAND MALL)、ジグザグ(ZIGZAG)などの大手ファッションプラットフォームでも「ダックダウン」として販売されており、今後さらなる波紋が広がる可能性がある。

業界関係者によると、ビキの「Puffer Short Duck Down(TJMAY7141)」の中綿比率は、羽根(フェザー)50%、綿毛(ダウン)50%と表記されている。しかし、一般的に「ダウン」と表示するためには、ダウン含有率が75%以上であることが必要とされている。

韓国消費者院によると、ダウンジャケットの「ダウン」表記は、ダウン含有率75%以上が基準となっている。しかし、ビキの製品は50%に過ぎず、適正な表示基準を満たしていないことが判明した。

同製品は、シンウォンの公式サイトに加え、ロッテオンやWコンセプト、クーパン、LFモール、イーランドモール、ジグザグなどの大手ECサイトで「ダックダウン」として販売されていた。

これに先立ち、イーランドとムシンサも同様の問題で批判を受けている。

イーランド傘下のイーランドワールド(E-LAND WORLD)のファッションブランド「WHO.A.U」が販売したグースダウンジャケット(WHJDE4V37U)は、充填材の検査過程で基準値を満たしていないことが判明した。製品のタグには「グースダウン80%、ダックダウン20%」と表記されていたが、実際の検査結果は「グースダウン30%、ダックダウン70%」だった。

イーランド側は「海外のパートナー企業の品質保証を信頼し、独自の検証手続きを怠ったことが根本的な原因だった」と説明したうえ「問題が判明した時点で即座に販売を中止し、流通中の製品を全量回収している」と発表した。

また、ムシンサの入店ブランド「ラファッジストア(LAFUDGE STORE)」が販売したダックダウン「アークティックフードパディング」製品は「ダウン80%使用」と表記されていたものの、実際には約3%しか含まれていなかった。

さらに、ムシンサ入店ブランド「インテンポムード(INTEMPOMOOD)」でも、商品情報に記載された中綿混合率が実際のものと異なっていたことが発覚。購入者を対象に全額が返金された。

こうした一連の問題により、消費者の不信感は急速に拡大している。

シンウォン関係者は「当該製品の表記ミスに関して、全数を調査し、誤表記の修正を完了した」と説明し「購入者に対し謝罪文を送付し、返金対応などの措置を検討している」と述べた。

さらに「今回の件は意図的な混合率偽装ではなく、表記の誤りだった」としつつ、「業界の慣習として済ませるのではなく、再発防止のために全ブランドで徹底的な調査を実施し、社員教育を強化することで、システムを整えていく」と強調した。

(c)news1

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