ソウル警察庁金融犯罪捜査隊はこのほど、不動産コンサルティング代表や「ビラ王」と呼ばれる賃貸事業者、借家人を募集するチョンセブローカーら計78人を、詐欺の疑いで検挙した。
賃貸事業者らは2017年7月から2020年9月まで、ソウル市江西(カンソ)区や陽川(ヤンチョン)区、仁川(インチョン)市などで住宅628軒を買収し、賃借人37人から保証金80億ウォン(約8億2629万円)をだまし取った疑い。警察は、賃貸事業者を拘束して捜査し、背後に不動産コンサルティング代表がいることをつかんだ。
容疑者らは売り物件の物色と賃借人募集、契約作成などの役割を分担した後、賃貸借の需要が高い中・低価格型の新築ビラをターゲットにした。同時進行が可能な売り物を物色する方法を取っていたという。
同時進行はチョンセ詐欺でよく使われる手口で、賃借人が出す保証金を売買代金に利用するもの。まず賃貸借契約を結んで同時に売買を進める形で、資金を一切使わず住宅を所有する典型的な「無資本ギャップ投資」だ。
不動産コンサルティング代表らはこのプロセスで、コンサル手数料名目で1件当り数百万ウォンから数千万ウォン相当の「リベート」を授受していた疑惑もかけられている。
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