韓国のディスカウントストア「ホームプラス」の酒類の売り上げが急成長している。昨年2月から今年1月までホームプラスメガフードマーケット16店のウイスキーの売り上げは前年同期比110％跳ね上がり、昨年のウイスキー購入客数も前年比43％急増した。伸びの原動力はウイスキーだが、消費トレンドに注目して商品に「物語」を組み合わせることで差別化を図った戦略が奏功している。
ホームプラスは今月、キム・チャンスウイスキー▽「ワン焼酎（WONSOJU）」▽スラムダンクナパレッド▽フィライトプリンカット――などを新たに披露した。「キム・チャンスウイスキー」は蒸留など全ての工程を国内で進めた国産ウイスキーだ。「韓国1号ウイスキー酒造職人」のキム・チャンス代表が作ったウイスキーというストーリーを持つ。ホームプラスのカン・ジェジュン副主流チーム長が金浦にあるキム・チャンスウイスキー蒸留所を訪れ、「キム・チャンスウイスキー3号キャスク」10個余りを確保。10日に3店舗で限定販売を始めた。
顧客の反応は熱かった。発売前日の午前11時から顧客が並び、販売した江西店、アジアード店、仁荷店では1分で全て完売した。
ウイスキー以外も好調だ。「WONSOJU（ワン焼酎）」には自由奔放なイメージが盛り込まれた。「飲んで酔う」という従来の文化から抜け出し、一つの焼酎を楽しみながら吟味するMZ世代の文化を反映したことで人気を集めているとみられる。
この他にも米国産ワイン「スラムダンクナパレッド」をホームプラス27店で数量限定販売。パッケージにはバスケットボールのデザインを採用した。約250万人の観客を集めた映画「スラムダンク」のブームをスーパーでも、という思惑だ。
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