中国からの観光客が世代交代し、韓国への旅行者の消費トレンドにも変化がみられている。これまで中国人の団体観光客は空港免税店などでの「爆買い」が普通だったが、最近主流のMZ世代(1980年初め~2000年代初め生まれ)の個人観光客はソウル・聖水洞(ソンスドン)など流行のスポットでショッピングを楽しむ傾向にあるようだ。
韓国観光データラボによると、今年8月に訪韓した中国人観光客数は25万9659人。1年前の8倍以上に伸びた。今年下半期、韓国政府は中国人観光客150万人誘致を目標に掲げており、トレンドの変化に対応した戦略を展開すべきだとの指摘が出ている。
韓国政府は、新型コロナウイルス禍で大幅に減った中国人観光客が戻れば国内消費に好影響を与えると期待している。
ただ、中国人観光客の旅行や消費トレンドは以前と大きく異なっている。韓国を訪れる主要な層が「80後」(1980年代生まれ)から「90後」(90年代生まれ)に世代交代しつつある影響が表れている。
90後は景福宮(キョンボックン)など伝統的な観光地より、韓国のMZ世代が好む聖水洞や延南洞(ヨンナムドン)などSNSで話題になっているスポットやグルメを楽しむ傾向が顕著だ。消費トレンドも空港の免税店ではなく、ソウル市内にある化粧品店のようなロードショップで買い物をしており、1人当たりの消費支出も減っている。
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