客から「離乳食を温めてもらえませんか」と求められると、食堂を経営する者として迷惑に感じる――この書き込みをめぐり、韓国のオンラインコミュニティーで論争が起きている。詳しくみてみると……。
オンラインコミュニティーに18日投稿されたのは「食堂の主人が話す“離乳食が迷惑な理由”」という文章。筆者である食堂経営者が「慎重に、丁寧に頼めばいいじゃないか、という意見があるかもしれないが、すべて迷惑な話だ」と訴えている。
なぜか。まず、離乳食が「外部の食べ物」である点だ。食堂経営者が「温めること」を許可した後、何か問題が起きれば食堂の責任になるからだ。
「離乳食を熱しすぎて子供がやけどをしたらどうする? 訴訟を起こされたら食堂側が責任を負わなければならない。湯煎(ゆせん)するからお湯をくれと言われ、こぼしてやけどをしたらどうする? すべて食堂の責任だ。笑わせるが、法律はそうなっている」
離乳食によってテーブルクロスが汚されても、客に賠償請求をできないのが法律だ。「最初は好意であれこれしてあげた。でも法律上は食堂側に不利なことばかり。このことをわかってほしい」。経営者は理解を求めた。
◇「常識の範囲内の要求なら大丈夫では?」
これに対し、ネットユーザーの反応が交錯した。
まずは食堂経営者への同情論。「離乳食が問題というより、もし何かあれば食堂側が賠償しなければならないということが問題。うれしくないのは当然だ」「子供たちが離乳食をこぼしたり吐き出したりするので、他のお客さんが抗議することが多い」「法が食堂側に不利ではある」
一方で「嫌悪の時代だ」「外国の食堂は赤ちゃんにもあいさつして、必要なものがあるか聞いてくれる」「では、子供は食堂で何を食べればよいのか。サービスできるだろう」などの主張もあった。
この中で大きな反響を呼んだのが、ある自営業者の書き込みだ。
「子供がいるから来ないというお客さんより、連れてきてくれるお客さんのほうがうれしい。考えてみれば、子供たちを連れてきて迷惑をかけるお客さんより、ただ迷惑な客のほうがはるかに多い。クッパ屋で『熱い』と言いがかりをつけて訴訟を起こした人もいれば、辛いカルビチムを食べて『カネをかけてメイクしたのに汗で落ちた。弁償しろ』という人もいる」
「紙コップで子供の用を足してそのまま置いて行く人、食堂でおむつを換える人もいる。もちろん困る。イライラする。でも、子供を育てながら食事の準備をするのがいかに大変か、みなさん知っている。常識の範囲内での要求なら大丈夫」
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