2024 年 2月 23日 (金)
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韓国で唯一残った「犬市場」に行ってみたら…

  現場ルポ  

15日、初伏を翌日に控えた大邱市北区七星洞の“犬路地”©news1

初伏を翌日に控えた15日正午ごろ、韓国大邱市北区の七星市場。かつて、京畿道城南市の牡丹家畜市場や、釜山市亀浦家畜市場と共に「韓国三大犬市場」と呼ばれた。だが、両市場はすでに閉鎖され、現在、韓国で残っている唯一の犬市場だ。

◇以前と様変わり

路地の中に入ると「補身湯」「犬焼酎」と書かれた看板が目につく。「何をお探しですか? 補身湯(ポシンタン)?」。こんな掛け声が飛び交う。

だが、以前とは違い、犬を閉じ込めるいわゆる「トンジャン」(排せつ物が下に落ちるように底を金網にし地面から浮かせた犬の檻)や屠殺場は見られなかった。

店内では、年配の人たちが三々五々集まって、補身湯を食べていた。

生肉が入った袋を片手に店を出ようとしていたAさん(60代・女)。「週末にはお客さんが多そうなので、一足先に来て一杯食べた。夏場の、暑くて力が出ない時、これほど元気を回復できる食べ物はない。幼いころから食べて育ったのに、なぜ今さら、変に思われるのかわからない」と話した。

30年間、店を経営してきたオーナーのイさん(60代・女)も「ここで稼いだお金で子供を育て、病気の親の医療費を払った。一生懸命、生きた証ししかないのに、補身湯の店を経営しているというだけで、後ろ指を指されている」と不満を述べた。

ここを訪れる年配の人たちも、時がたてばいなくなる。そうなれば、店もおのずと廃業するしかない――イさんはこう嘆きながら「大邱市がここを閉鎖するという。ならば、生計の心配のないよう、補償だけはきちんとしてほしい」と訴えた。

店の経営を40年間に担ってきたキムさん(70代)も「衛生的に問題になるというから、近くにあった屠殺場をなくした。店の前に陳列していた生肉もすべて、冷蔵庫の中に入れるようにした。われわれはいわれた通りにしているのだ。これ以上、私たちの生計についてあれこれ言わないでほしい」と言葉を荒げた。

◇大邱で13カ所

大邱市によると、現在、七星市場一帯には「健康院」9カ所と「補身湯店」4カ所の計13カ所で犬が食用として販売されているという。このうち3カ所は整備事業区域に入る予定で、まもなく消える。ただ、区域外の10カ所は営業を続けることができる。

これに対し、動物愛護団体は「大邱市が積極的に介入して閉鎖させるべきだと」と主張している。大邱市関係者は「国会で犬の食用禁止法案が準備されれば店の廃業が可能だ。随時、モニタリングし、店主らと十分に意思疎通を図る」と話した。

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