
韓国人女性と結婚し、正式なビザを取得して配達の仕事をしていた外国人男性が不法滞在の労働者として通報されたというエピソードが19日、JTBCの番組「事件班長」で取り上げられた。
女性は2019年に韓国を旅行中だったモロッコ人男性と恋に落ち、婚姻届を提出。結婚移民ビザを取得するまでに約2年を要し、2022年から夫婦は韓国で新婚生活をスタートした。
ところが、今月7日午後10時ごろ、いつものように配達に出かけた夫が思わぬトラブルに巻き込まれた。配達を終えて建物を出たところ、鉢合わせした男から「自分の国に帰って働け」と因縁をつけられたのだ。
男は「外国人が配達をするのは違法だ」「保険にも入れないし、不法就労だ。警察を呼んだ」と迫り、「行かせてくれ」という夫を警察が到着するまで拘束し続けた。
韓国語が堪能でない夫は仕方なく警察官の到着を待ち、外国人登録証と配達プラットフォームに登録されたライダー認証画面を提示。事態は一応収束した。
ちなみに夫が所持するビザは、韓国語が流ちょうでなくても英語で意思疎通ができれば韓国内で就労可能な「結婚移民ビザ」だ。
女性は「夫はかなりショックを受けた。公共の利益のために通報されることはあっても、他人に『この人は不法滞在外国人だ』と面と向かって通報されたのは初めて。警察官が7人も来て本人確認をされ、とても恐ろしかったと話していた」と語った。
男からは1週間以上たっても謝罪がなかったため、14日に名誉毀損と虚偽事実の流布で告訴したという。
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