2024 年 6月 16日 (日)
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部外者の出入りに神経尖らせる韓国の女子大学…不審者侵入、盗撮相次ぎ

淑明女子大学前に置かれた部外者の出入り統制の立て札(c)news1

韓国の女子大がキャンパスへの部外者の出入りに神経をとがらせている。大学は「社会に開かれた存在」というのが建前だが、不審者の侵入や盗撮が相次ぎ、揚げ句は殺人を予告する事件まで発生。大学側はやむなく入構を制限するなど対策に乗り出している。

◇「男性の立ち入りを禁止」批判

ソウル市龍山区(ヨンサング)の淑明(スクミョン)女子大学では5月、SNSに「大学のトイレで人を殺す」という書き込みがあり、緊張に包まれた。書き込んだ松坡区(ソンパグ)の20代男性は、犯行予告の2日後、警察に捕まった。

2019年3月には麻薬で手配されていた50代男性が大学内のトイレに無断で侵入し、学生たちともみ合う騒ぎを起こし、同年6月には女装した男性がキャンパス内のトイレなどをうろつき検挙された。

こうした事態を受けて、同大学では学生以外の入構者に証明書を発行して出入りを管理している。昨年9月、大学側は住民の苦情などを理由にキャンパス開放を推進しようとしたが、学生たちの反対で撤回した。

梨花(イファ)女子大学は夜間に部外者のキャンパスへの出入りを統制している。2018年にキャンパスで裸の男性によるわいせつ事件が起きた同徳(トンドク)女子大学は、許可されていない者の入構を全面禁止している。

また、4月に美術学部の実技室に酒に酔った他大学の学生が侵入する騒ぎがあった誠信(ソンシン)女子大の場合、防犯カメラの増設や非常時の連絡先を知らせるポスターの掲示といった対策を取った。

一部には、こうした部外者の出入り制限は事実上、男性の立ち入りを禁止するものだという批判もある。実際、ある女子大関係者は「キャンパスの門での制限は警備員が目で見て判断するため、引っ掛かるのは男性がほとんど」と話した。

◇「住民と共有=地域社会にプラス」

一方、地域住民の文化生活を保障する「開かれた大学」としての存在を維持するため、ソウル女子大学はソウルの6女子大の中で唯一キャンパスを開放している。

今年の新入生(20)は「散歩したり郵便局など学校施設を利用したりする人をよく見掛ける。住民と共有することが地域社会にプラスになる」と肯定的な反応を示した。

ただし「安全」が前提だ。ある在学生(22)は「キャンパスを開放できているのは、他の女子大のような危険な事件が最近起きていないから。事件があれば、出入り制限に賛成しただろう」と話した。

韓国女性弁護士協会人権理事のソ・ヘジン弁護士は「韓国は女性犯罪被害者保護制度が整っているが、不合理を感じる人も多い。女子大の出入り制限は最初から強力な保護をしてほしいという意味。時代に合わせて対策を整備する必要がある」としている。

(c)news1

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