
過激なコンテンツを制作する「エクセル放送」司会者(BJ)や、「サイバーレッカー(Cyber Wrecker)」系ユーチューバー、違法賭博サイト運営者などに対し、韓国国税庁が税務調査を開始した。納税義務を回避する手口が確認されたため、詳細な調査が進められる。
エクセル放送のBJらは、露出度の高い内容を配信し、視聴者からの後援金をリアルタイムで公開している。出演料の過大申告や家族名義の架空給与、高級ブランド品の購入費を事業経費とする手法で納税額を減らしていた。一部の成人BJは、海外のプラットフォームからの収益を家族名義の口座に入金し、所得を隠していた。
サイバーレッカー系ユーチューバーは、虚偽や誹謗を含むコンテンツを制作し、被害者を脅迫するケースもあった。彼らは個人口座で受け取った後援金や広告収益を申告せず、不動産購入などに充てていたほか、架空経費を計上し、高級輸入車を業務用と偽って申告することで納税額を不正に抑えていた。
さらに、違法賭博サイト運営者は、ディープフェイク技術を悪用して利用者を誘引し、東南アジアを拠点に10万人以上から賭博資金を集めていた。賭博資金は複数の借名口座に分散され、配偶者名義で不動産を購入するなどして資産を隠匿していた。
国税庁は、フォレンジック調査や金融取引の追跡を活用し、対象者の収益構造と資金の流れを分析している。必要に応じて財産差し押さえを実施し、脱税行為が確認されれば検察に通報する。また、今後はユーチューバーのスーパーチャット収益やSNS上の個人取引、インフルエンサーのステルスマーケティング収益などについても監視を強化する。
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