
海外からの直接購入や、多様なプラットフォームを通じた購入が容易になる中、輸入食品に危険物質が混入する被害が増えている。虫や金属、プラスチック、ガラスなどの異物が発見されており、関係当局の徹底した管理監督を求める声が出ている。
国会保健福祉委員会所属のハン・ジョンエ「共に民主党」議員が、韓国食品医薬品安全処から提出を受けた資料によると、2018年から今年6月まで輸入食品中の異物など危害物質発見申告件数が計2632件に達した。
年度別では2018年=469件、2019年=603件、2020年=660件、2021年=618件へと増加傾向を見せている。
異物の種類別でみると、虫が668件で全体の25.4%を占めた。続いてカビや金属、プラスチックが多く、髪の毛やゴム類、合成繊維、たばこの吸殻などもあった。
異物が発見される食品の申告件数が最も多い相手国は中国で計529件。全体申告件数の39%を占めた。次いでニュージーランド(252件)、米国(248件)、ドイツ(200件)、イタリア(129件)などの順で多かった。
どんな食品に異物が含まれていたのか、国別に見てみると、中国は菓子類やキャンディ類、ニュージーランドは調剤油類(粉ミルク)や調味料肉類、米国は菓子類、農産加工品類が多かった。
問題は、申告された数千件のうち60%以上は、混入の原因が分からない点だ。
食品医薬品安全処は、異物の混入が製造段階と判定された場合、輸入業者を対象に行政処分を出すことになっている。しかし、実際に出た是正命令は計328件、営業停止3日と製品廃棄は計21件にとどまり、全体申告件数のうち、14.5%と0.9%に過ぎない。
ハン・ジョンエ議員は「輸入食品に異物が発見されるケースは、1年平均約600件に達し、国民の健康と食べ物の安全が脅かされている」とし、「食品医薬品安全処は、国別に輸入検査のやり方、計画を綿密に考え、徹底的に管理、監督しなければならない」と強調した。
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