2024 年 7月 27日 (土)
ホーム経済ゲーム莫大な収益上げる「情欲そそる海外ゲーム広告」韓国で強制遮断できず

莫大な収益上げる「情欲そそる海外ゲーム広告」韓国で強制遮断できず

中国の三七遊戯が韓国モバイルゲーム市場で発売したゲームの広告イメージ(写真=三七遊戯の広告キャプチャー)(c)NEWSIS

中国の大手ゲーム配信「創酷互動(Chuang Cool Entertainment)」が2018年4月に韓国で発売したゲームの広告に、女性キャラクターの「体を捜索」「服を破る」など扇情的な表現が含まれていた。

中国ゲーム会社「三七遊戯(37Games)」が韓国で発売したゲームの広告は、日本の俳優を代表モデルとし、女性キャラクターに「バラ味」「レモン味」「桃味」などの説明をつけて、体の一部を露出させた。

キプロスに拠点があるモバイルゲーム会社「ネクスターズ(Nexters)」の広告には、木にぶら下がっている女性を見つけた男性について「彼女を助ける」または「略奪する」という選択肢が提供されていた。

韓国の規制当局は、情欲をそそるような海外ゲーム各社の広告を強制的に遮断できず、対応に困っている。

ゲーム物産業法では、虚偽広告は是正措置が可能だが、扇情的という理由だけでゲーム物管理委員会が審議・是正勧告をすることはできない。2019年9月に発足した韓国ゲーム政策自律機構の「ゲーム広告自律規制委員会」の自主規制も守られていない。そのため、今もこうした広告はインターネット上で野放しになっている。

たとえ、一時的に遮断されたとしても、海外ゲーム会社は再び掲載するため、根絶はできない。こうした広告で利用者を誘引して海外企業が莫大な収益を上げ、「副作用」だけを韓国ゲーム産業が被ることになる。

ソン・スミン弁護士は、ゲーム物管理委員会のゲーム政策セミナーで「海外ゲーム会社の広告が扇情的で暴力的だとしても、内容がわいせつだとか青少年有害媒体物に指定されない以上、情報通信網法によっても規制が難しい」と指摘している。そのうえで「現行のゲーム産業法第34条を改正し、扇情的・暴力的広告を含む有害広告を制限する方法を検討すべきだ」と提言した。

韓国ゲーム政策自律機構のナ・ヒョンス課長は「自律規制のペナルティーが弱いのではないかという部分に対しても検討している。事前審議制度が最も強力な解決方法だが、海外事業者まで対象にできるのか。周期が短いゲーム広告の場合、効率性があるかどうかも考えあわせる必要がある」との見解を示した。

(c)NEWSIS

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