韓国の美容企業で双璧とされる「LG生活健康」と「アモーレパシフィック」は、今年下半期も業績不振が続く見込みだ。新型コロナウイルス感染拡散による中国市場封鎖とロシアによるウクライナ侵攻などで、対外的な環境が悪化したことが影響している。
金融情報会社のワイズレポートによると、第3四半期のLG生活健康の営業利益コンセンサス(証券会社推定値平均)は2520億ウォンで、前年同期比26.38%減少した。今年1年間の売り上げは7兆5356億ウォンで、前年比6.87%の減少。営業利益は8772億ウォンで、前年比31.98%減少すると予測される。LG生活健康は、業績不振の原因として、新型コロナウイルス対策による中国の封鎖や移動制限措置などを挙げている。
一方、アモーレパシフィックグループの第3四半期の営業利益は2.05%増の514億ウォンとなる見通しだ。今年の同グループの売り上げは、昨年比6.04%減の4兆5692億ウォン、営業利益は21.64%減の2691億ウォンと推定される。
同グループ関係者は「まだ新型コロナウイルスという大きな流れから抜け出せないのが不振の主な原因」とし、「大きな影響を受けた国は中国だ」と話した。
両社とも、第3四半期の売り上げと営業利益は、第2四半期より改善されるとみられるが、まだ損失幅は非常に大きい。「美容恐竜」とも言える大企業の業績回復は、新型コロナウイルス感染の状況と対外環境の改善にかかっている。
LG生活健康とアモーレパシフィックグループは、手をこまねいているわけではない。輸出販路の拡大に向け、北米など中国以外の市場開拓にも力を入れている。LG生活健康は2019年から米国の化粧品メーカーからブランド事業権を買収。アモーレパシフィックは最近、米国のクリーンビューティーブランド「タタハーパー」を買収した。
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