2025 年 5月 16日 (金)
ホーム政治罷免2日目も韓国大統領公邸にとどまる尹錫悦夫妻…週明けにも退去か

罷免2日目も韓国大統領公邸にとどまる尹錫悦夫妻…週明けにも退去か

罷免決定から一夜明けた4月5日、ソウル・漢南洞にある大統領公邸は静まり返っていた(c)news1

韓国大統領を罷免されたユン・ソンニョル(尹錫悦)氏は、その決定から2日目となる5日もソウル・漢南洞(ハンナムドン)の大統領公邸に滞在している。退去は週明けになる見通しだ。

大統領室の関係者によると、「まだ荷物の整理が残っており、週末は公邸にとどまることになるだろう」と話しており、即時の退去は難しい状況だ。

韓国には、大統領が罷免された場合に公邸退去の具体的な期限は定められていない。2017年に罷免されたパク・クネ(朴槿恵)氏は、決定から約56時間後に青瓦台を後にし、ソウルの私邸に戻った。

ユン・ソンニョル氏の場合は、2022年5月の就任後、約半年間居住していたソウル・瑞草洞(ソチョドン)の私邸に戻る可能性が高いとみられる。同地は既に警護体制が整備されており、最も現実的な選択肢とされている。

「前職大統領の礼遇に関する法律」によると、在職中に罷免された場合であっても、警護および安全措置は引き続き提供されることが定められている。

大統領警護処の関係者は「移転先が確定すれば、関連法令と規定に基づいて警護を実施する」としつつも、「現在のところ、退去計画についての通知は受けていない」と述べた。

一方で、ユン・ソンニョル氏がソウル首都圏内で新たな居住地を検討しているとの見方もある。

一般的に前職大統領の私邸には専用の警護施設が設けられるが、瑞草洞の私邸は幹線道路沿いにある高層マンションの一角に位置しており、十分な警護スペースの確保が難しいうえ、愛犬と暮らす環境としても適していないという。

ユン・ソンニョル氏は、憲法裁の決定が下された前日以降も公邸に滞在し、与党「国民の力」の指導部や重鎮議員、大統領室の参謀らと面会した。ユン・ソンニョル氏は、クォン・ヨンセ非常対策委員長やクォン・ソンドン院内代表ら党幹部に対しては「国民と支持者に申し訳ない気持ちと感謝の思いを持っている」と伝え、大統領選での勝利を願う意向を示したという。

また、チョン・ジンソク大統領秘書室長ら大統領室の三室長とは昼食を共にし、ユン・ソンニョル氏は平静な様子を見せたとされる。この場では参謀陣が慰労の言葉をかけたようだ。

一方、チョン室長ら大統領室高官は、ハン・ドクス(韓悳洙)大統領権限代行・首相に対して辞意を表明したが、いずれも慰留されており、引き続き補佐業務を担う予定だ。

大統領室の公式ホームページ(www.president.go.kr)は「点検中」の表示とともにアクセスが停止された状態となった。

また、ユン氏のSNSアカウントも更新され、これまで「大韓民国大統領 ユン・ソンニョルです」と記されていたプロフィール文は、「第20代大統領 ユン・ソンニョルです」に変更された。

(c)news1

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