
「性欲がない」として結婚後8年間一度も夫婦関係を持たなかった夫が試験管ベビーで生まれた3歳の娘を連れ去ったという話が、21日に放送された韓国JTBCの報道番組「事件班長」で取り上げられた。妻である40代女性が苦しい胸の内を明かした。
女性は積極的にアプローチしてきた夫と交際半年で結婚したが、新婚旅行から戻ってから一度も夫婦関係がなかった。交際時からスキンシップに関心がないようで、結婚後は「体調が悪い」「疲れている」と言って避けられた。女性から求めると「性欲がないからやめてくれ」と怒鳴られ、傷ついたこともあるという。
夫が唯一甘える相手は母親。姑も次男である女性の夫を溺愛していた。車で出掛ける時は姑が助手席に座り、女性は後部座席。姑が運転中の夫の腕や肩をなでる様子を見て異様に感じたという。
その後、夫婦は不妊治療を経て試験管受精で娘を授かった。だが、夫は相変わらず家庭に無関心で帰宅も遅かった。一方、姑は孫に執着し、「写真を送れ」「家に置いていけ」と要求を強め、女性が仕事に復帰してからは娘と過ごす時間も制限された。姑は娘を女性から隔離し、父親ばかりを見るよう仕向けた。
夫は姑との対立に無関心。姑に抗議すると、義兄が女性に手を上げようとした。その時も夫は静観した。これを機に女性は離婚を決意。しかし、夫が拒否して裁判になった。
問題はその離婚訴訟中に起きた。夫が「娘に1時間だけ会いたい」というので会わせると、そのまま娘を連れて失跡してしまったのだ。警察に相談しても「父親にも親権があるため強制的に連れ戻せない」と言うだけ。姑の家を訪ねるとストーカーとして通報されたという。
また、夫は娘を病院に連れて行き、女性が児童虐待をしているという虚偽の診断書まで手に入れていた。
「娘を取り戻す方法はないか」という女性の訴えに、番組のパク・ジフン弁護士は「夫の行動に関する証拠をしっかり集めておけば親権争いで有利に働く可能性がある」と助言した。
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