米韓空軍が今月7日、小型無人機(ドローン)対応の合同演習を実施したことが確認された。米国防総省が12日、全羅北道(チョルラブクド)群山市(クンサンシ)の在韓米空軍基地で実施し、米空軍第8戦闘飛行団と韓国空軍第38戦闘飛行戦隊が参加したことを明らかにした。
対ドローン訓練は今月5~10日に群山基地で実施した定例連合訓練「ビバリーパック23-1」の一環として実施、敵ドローンが情報収集などの目的で基地に接近する状況を想定した。
米軍側が公開した写真によると、米軍が小銃型装備「ドローンバスター」で仮想の敵ドローンに向かって妨害電波を発信。韓国軍がK2C1小銃で射撃し、撃墜するなどして訓練が進められたと見られる。
また、敵ドローンが地上に落ちた後、再び飛ばないようビニールシートをかぶせ、防護服姿の韓国空軍爆発物処理班(EOD)要員が爆発物を搭載していないか探知・識別し、回収する作業を進めた。
◇「常時戦闘態勢維持で重要な機会」
米軍当局が訓練現場の写真を公開したのは、昨年末、北朝鮮の小型無人機5機が韓国領空を侵犯した事件と無関係ではなさそうだ。
韓国軍は北朝鮮の無人機が軍事境界線(MDL)を超えた当時、初期から探知・識別することには成功したが、捕獲や撃墜には失敗していた。
米軍側は、今回のビバリーパック訓練中では無人機対応以外に戦闘機が参加した連合空中訓練や非常着陸訓練、大量の戦死者や負傷者が出た時の対応訓練なども実施したと明らかにした。
在韓米軍は「米韓連合戦力の相互運用性強化など常時戦闘態勢を維持するうえで重要な機会になる」と強調した。
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