2024 年 5月 26日 (日)
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筆頭株主の財務健全性が非常事態 [KWレポート] 赤字“爆弾”韓国電力 (4)

(写真提供=KDB産業銀行)(c)MONEYTODAY

韓国電力(韓電)が史上最悪の赤字を記録し、火の粉が筆頭株主のKDB産業銀行(産銀)に降りかかった。韓電の損失が産銀に転移し、国際決済銀行(BIS)基準の自己資本比率の下落が避けられない状況だ。産銀は劣後債の発行などを通じ、資本拡充に乗り出す。

金融業界筋によると、産銀は劣後債の発行を推進する予定だ。また、政府が保有しているLH(韓国土地住宅公社)の持分を現物出資で受け取るための価値評価コンサルティングを計画している。いずれも資本拡充を通じたBIS比率管理のためだ。BIS比率は銀行の自己資本を危険資産で割った割合で、銀行の健全性を示す代表的な指標だ。

◇韓電赤字の33%=産銀の損失

産銀は韓電の株式の33%を保有している。韓電が32兆6034億ウォン(1ウォン=約0.1円)の営業赤字を出したことで、産銀の財務健全性にも赤信号がともった。持分法によって韓電赤字の33%は産銀の損失につながる。韓電の昨年の純損失は、24兆4199億ウォンで、このうち約8兆ウォンが産銀損失分になるわけだ。

これは、産銀のBIS比率の低下を招くものとみられる。産銀のカン・ソクフン会長は昨年10月の国政監査で「持分法上、韓電の1兆ウォン損失は産銀のBIS比率を0.06ポイント下げる」として「21兆ウォンの損失が発生すれば、BIS比率は1.37ポイント下がることになる」と述べた。

さらに「BIS比率の下落は、産銀の企業支援能力限度を年間33兆ウォン程度下げる」と語った。今回の韓電赤字で、産銀のBIS比率は約1.5ポイント下落する見通しだ。

昨年9月末の産銀のBIS比率は13.1%だった。前年末より1.8ポイント下落した。業界では韓電の赤字で産銀がBIS比率13%台を維持するのは容易ではないと見られている。BIS比率の下落は、資本市場で産銀の信頼度に影響を及ぼしかねない。

韓電の損失のほか、個別損益指標も良くない。昨年の産銀の別途基準当期純利益は2560億ウォンと暫定集計された。前年(2兆4618億ウォン)より89.6%減少した。2017年の黒字転換以後、最も少ない当期純利益だ。HMMと大宇造船海洋の株価下落が影響したものと分析される。

◇資金供給にも影響

財務健全性の悪化は、産業銀行が今年計画中の73兆5000億ウォンの資金供給にも影響を及ぼしかねない。産業銀行は今年、中小・中堅企業に48兆ウォン、革新成長分野に25兆5000億ウォンを支援する計画だ。昨年より3兆5000億ウォン増えた。

同時に、今年は新型コロナウイルス感染拡大後の潜在的な不良債権に備える必要もある。最近、銀行業界では、貸出延滞率が上昇する傾向が現れている。

産銀は資本健全性確保のため、劣後債の発行や現物出資のほか、20.7%の株を保有しているHMMの売却にも拍車をかける計画だ。売却妥当性コンサルティングを含め、売却過程を包括的に進める諮問会社の選定を近く推進する予定だ。

金融業界の関係者は「韓電が収益を出していた時は、産銀が持分法の収益と共に配当も多く受け取った。だが今は、韓電のために自社の健全性を心配しなければならない状況となった。今年も韓電の赤字が続くと展望されるだけに、悪影響を受け続けるだろう」と語った。

(おわり)

(c)MONEYTODAY

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