2024 年 2月 24日 (土)
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空腹で食べ物盗む人/ポケモンパン捨てる人…同じ韓国MZ世代?

  現場ルポ  

道端に捨てられたポケモンパン(オンラインコミュニティーより)©MONEYTODAY

ポケモンパンがMZ世代を中心に人気を集めており、その購買行動が議論を呼んでいる。一部の消費者が、ポケモンパンの中に入っている「ティブティブシール(ポケモンシール)」を集めるために、購入後すぐに新しいパンをそのまま捨てるからだ。食品廃棄が増加する一方、生活難から3000ウォン程度の食べ物を盗む事件も起き、「同じ韓国なのか?」という疑問の声も上がっている。

韓国総合食品メーカー「SPC三立」や小売業界などによると、ポケモンパンは今月1日に860万個販売された。2月24日に20年ぶりに再発売されて以降、いまだに「品切れ大乱」に見舞われるほど人気を集めている。仁川(インチョン)、富川(プチョン)など一部地域の大型スーパーの前には、ポケモンパンを求めて朝早くからレジャーシートを敷き、「オープンラン」を準備する様子も見受けられた。

ポケモンパンは主要消費層であるMZ世代を刺激して口コミで広まった。中古取引プラットフォームなどでは、元値の2~5倍にもなる高額な値がついた。ティブティブシールが人気を集め、3万~5万ウォンで売れる現象まで起こった。

問題は、ティブティブシールがポケモンパンの人気の主な要因になっているため、実際にはパンが厄介者扱いされていることだ。

京畿道(キョンギド)城南(ソンナム)市のコンビニに勤務するAさん(28)はこう証言する。

「毎日深夜にパンが入ってくるが、城南のあるお客さんが常習的にステッカーだけを持っていき、新しいパンを捨てるので困っている。そのままゴミ箱に捨てるのはまだ紳士的で、道端に捨てていく場合も多く、一日に何度も掃除しなければならない」

新しいパンを捨てる消費者は、パンの味の好き嫌いに加え、収集の難しさなどを理由に挙げる。

ソウル市に住む会社員Bさん(30)の言い分はこうだ。

「5種類のパンのうち一部のパンは好きでなくても、ステッカーを手に入れるためにはどうしても購入しなければならない。ポケモンパンを買い求めること自体が難しく、種類を選べるわけでもないので、好きではないパンはやむを得ず捨てるしかない」

「ポケモンパンは本当にありません」と書かれた案内文(写真=読者提供)©MONEYTODAY

毎年食品廃棄を処理するために莫大な金額が費やされる。韓国環境庁によると、韓国の年間食品廃棄物発生量は2018年528万トン→2019年522万トン→2020年516万トンと毎年500万トン以上発生する。食品廃棄の処理費用がトン当たり10万~15万であることを考慮すると、年間の処理費用は最大7740億ウォンに達する。

その一方、生活難によって数千ウォン相当の食べ物を盗む事件が発生するという現実がある。

生活難にあえぐCさん(36)が昨年3月のある深夜、済州(チェジュ)道内のオフィスや食堂に侵入し、現金約45万ウォンと、3000ウォン相当のトッポギ1袋を盗んだ。Cさんは夜間建造物侵入窃盗の容疑で起訴され、昨年12月には済州地裁から懲役8カ月・執行猶予2年が言い渡された――。

専門家は、廃棄される食べ物が経済的な損失にもなるうえ、環境にも悪影響を及ぼすと指摘する。

資源循環社会経済研究所のホン・スヨル所長は「食品より付属品が人気のあるマーケティングは、誤った消費習慣を助長しかねない。ロシアのウクライナ侵攻など、グローバル食料市場が不安定な状況において、韓国のように食料輸入依存度が高い国家が、ステッカーのために健全な製品を捨てることは問題だ」と注意を喚起する。

ポケモンパンの製造会社SPC三立は、マーケティングを変更する計画はないという立場だ。同社関係者はポケモンパンが捨てられていることについて「パンが好きであるゆえに買っている方が多いと見ている。製品に環境にやさしい包装材を適用するなど努力している」との認識を示したうえで、次のような見解を示した。
「ティブティブシールのみを別途販売する予定はない」

©MONEYTODAY

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