2024 年 12月 6日 (金)
ホーム社会目の前が真っ暗、あっという間に気絶…韓国記者が体験した「地球重力の6倍」(下)

目の前が真っ暗、あっという間に気絶…韓国記者が体験した「地球重力の6倍」(下)

韓国空軍の特殊飛行チームブラックイーグルス(c)news1

韓国空軍は飛行錯覚体験訓練を「自分の感覚が信じられず、否定しなければならなくなる訓練」と説明した。操縦士たちは錯覚に陥ることを防ぐために、自分の感覚ではなく計器盤を信じて飛行する方法を学ぶ。

この日の最後の日程は、高空低圧環境訓練だった。高度が高くなって低圧・低酸素状態が持続すれば判断能力が落ちる。「乗客」ではなく空中勤務者として飛行機に搭乗するには、このような突発的な状況にも備えなければならない。

記者を含む取材陣が入った訓練室は、2万5000フィート(約7600メートル)上空の環境を再現した。運用者の指示に従って酸素マスクを外すと、99%を維持していた血中酸素飽和度が急激に下がり始めた。

試験用紙に「低酸素性低酸素症」と書いて、1分ごとに自分の症状や感覚を記す任務だ。血中酸素飽和度の数字を見ていると不安になり、血が溜まってきたのか顔が熱くなった。幸い、長い間低気圧状態にはさらされず、文章を書くのには問題なかった。

一般の人なら、2万5000フィートの環境にいると、3~5分後に意識を失うことになるという。取材陣は3分足らずの間、マスクを外した。急激な気圧変化によって耳がひどく痛くなる中耳痛や減圧症を訴えるようになる場合もしばしば発生するという。

1日、最悪の環境を経験しながら、空中において、普段のような精神力と身体状態を維持するということがどれほど難しいことかを知ることになった。空軍の操縦士だけでなく、空中勤務者一人一人がどれほど貴重な国家的資産であるかを改めて感じることができた。

(c)news1

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