これからは、ゲーム開発者たちが頭を悩ませることも減りそうだ。生成型AIを活用し、ゲームクエストやキャラクター、世界観を作り出すのにあたり、ヒントを得られやすくなるからだ。既に、多数のゲーム会社がAIを業務で活用し、ゲーム開発の生産性を向上させている。
韓国ネイバークラウドセンターのハ・ジョンウ・センター長は、生成型AIが格好の「ツール」になることに気づいた。実際、ゲーム会社と提携して現場で活用を進めており、協力会社をさらに拡大する意向を伝えた。
ハ・ジョンウ氏はこのほど、釜山G-CON現場で「超巨大AI時代のコンテンツ創作、そしてゲーム産業」というテーマで講演した。ハ・ジョンウ氏は、生成型AIの導入によってゲーム産業をはじめ、産業全般の生産性が向上するとの見解を示した。
ハ・ジョンウ氏は、ネイバーの生成型AIハイパークローバーXを通じてゲームアートを創作した経過を紹介した。MMORPGを開発することを想定し、戦士キャラクターとボスモンスターを生成するようAIに求めた。
ゲームコンセプトや希望する条件を入力すると、すぐに熊の形に似たボスモンスターが作られた。さらに森でボスモンスターと遭遇した状況などを追加入力すると、すぐに新たな成果物が出てきた。
ハ・ジョンウ氏は「私自身はゲーム制作について詳しくないが、(AIを使えば)ストーリーテリングをするためのさまざまなアイディア支援も受けることができる。キャラクター・NPC(Non Player Character)制作に支援を受けることもできる。無限に多様なクエストを生成することもできるし、BGMを作曲するための草案作業、RPGをプレイする時のAIプレーヤー生成など、多様な部門で活用できる」と語った。
ただ、生成型AIは「万能薬」ではない。常に良い結果を出すわけではなく、70点程度の結果が出るという特性があり、あくまで業務効率を向上する「ツール」として活用する必要がある。
ハ・ジョンウ氏は「生成AIは、基本的にツールであり、完全に従属して頼ってはならない。業務を効率化し、残る時間を使って創意的な業務を遂行することができる」と話した。
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