2024 年 7月 27日 (土)
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物価高で「おかず減らした」無料の食事配給所が悲鳴

ソウル市江東区(カンドング)にある無料給食所「幸せな世の中福祉センター」©news1

ソウル市江東区(カンドング)にある無料給食所「幸せな世の中福祉センター」。今月7日午前10時、貧困層の高齢者らに提供する弁当の準備の真っ最中だった。この日の弁当のおかずは、雑穀飯に野菜天ぷら、もやし、サムギョプサル、エゴマの和え物、シラヤマギクなどだった。

センター設立者のAさんがこう訴える。

「毎週木・金・土曜の正午、1日100人に無料の弁当を提供し、40人には昼前に弁当を配達している。おかず4種類とご飯の弁当だ。でも最近、物価が上がっているため、支援金が少ない日には仕方なくおかずを一品減らすこともある」

Aさんによると、食材費だけで1日50万ウォンがかかる。だが最近、米、野菜、肉、小麦粉など、すべて値上がりし、単価は以前と比べると2倍以上にも跳ね上がっている。「新型コロナウイルス感染の時代、貧困層の高齢者らへの支援は切実だ。物価が上がって食事を済ますのも難しいと訴える方が増えた」。Aさんはこうため息をついた。

韓国統計庁が5日に発表した3月の消費者物価動向によると、先月の消費者物価指数は106.06(2020年=100)で、昨年同月比4.1%上昇した。

タプコル公園近くの無料給食所で昼食を受け取るために並ぶお年寄りら©news1

1993年からソウル市鍾路区(チョンノグ)タプコル公園近くで無料給食所を運営してきた円覚寺(ウォンガクサ)社会福祉支援閣。無料給食所には、弁当を受け取るために昼食時間には300人を大きく上回る人数が集まる。

社会福祉院閣は物価上昇のため、今月の食材費だけでも10%近く増えると懸念している。カン・ソユン総務は「体感する物価上昇が大きくなった。食材費だけで1カ月に1800万ウォンから2000万ウォンかかる。今月は2000万ウォンを超えるだろう」と語った。

無料給食所を主に利用する人は低所得高齢者ら貧困層であり、物価上昇後、訪問者も大きく増えた。一方で新型コロナによって寄付も減り、準備できる食事の数量に限界がある。そのため、訪問者の中には食事を受け取れず、手ぶらで帰る人も増えている状況だ。

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