韓国では1日から電気料金が大幅に値上がりした。これをきっかけに公共料金の引き上げが相次いで予告され、自営業者らは生き残りへの対策に乗り出している。
飲食店やカフェが集まっているソウル市龍山区(ヨンサング)で8年間、カフェを経営しているイムさん(47)は、今年第1四半期(1~3月)に電気料金が10%近く引き上げられるというニュースを聞き、温風機の温度を2度下げた。
10坪規模の小さなカフェだが、高い天井には温風機2台が設置されていた。氷点下10度前後を行き来する冬季には、通常、2台とも動かしていた。だが、この冬は電気料金引き上げのニュースを聞いて温風機をつける気がしないと話した。
「昨年12月には電気料金が28万ウォンだった。1月からは30万ウォン(1ウォン=約0.1円)以上かかることになりそうだ。寒いからか、お客さんも多くない。なのに30万ウォンをはるかに超える電気料金がかかる。これに耐えるのは零細な自営業者には容易なことではない」
イムさんはダウンベストを着ながら、こう話した。
韓国電力公社は、今年の第1四半期に適用するkWh当たりの電力量料金を11.4ウォン、気候環境料金を1.7ウォン引き上げた13.1ウォンにすると発表した。
これは直前の四半期に比べて引上率が9.5%に達する。1981年の第2次石油ショック以来、最大の引き上げ幅だ。家庭用電気料金だけでなく、産業用電気料金も同様に引き上げられる。
専門家は公共料金引き上げの必要性には同意するが、料金引き上げに耐えられない自営業者が出てくる可能性があり、支援策が必要だと指摘する。
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