
韓国の保守系政党「国民の力」大統領選予備選候補であるナ・ギョンウォン(羅卿瑗)氏が、ドラム缶の中に入った自身の姿をSNSに投稿した。進歩系最大野党「共に民主党」の有力候補であるイ・ジェミョン(李在明)氏に対する“恐怖”を揶揄したものと受け取られ、論議を呼んでいる。
ナ・ギョンウォン氏は16日、SBSラジオ番組「キム・テヒョンの政治ショー」に出演。15日にSNSに投稿した「ドラム缶に入っても屈しない」とのメッセージとともに掲載された写真について「若者コミュニティではイ・ジェミョン氏を“ドラム缶”と呼んでいる。映画『新しき世界』でのドラム缶が持つ象徴をご存じだろう。解釈は想像に任せる」と語った。
さらにナ・ギョンウォン氏は「イ・ジェミョン氏に関わる過去の刑事事件や、彼と関係した人物が亡くなった事例が重なり、国民の多くが“彼は恐ろしい”と感じているのでは。民主党が国会を掌握している中、大統領までイ・ジェミョン氏になれば、一党独裁を越えて“一人独裁国家”になるのではという不安がある」と語った。
この「ドラム缶」表現は、保守系オンラインコミュニティの間で使われてきた隠喩だ。2013年公開の映画「新しき世界」に登場する、警察スパイが組織に裏切り者として殺される際にドラム缶に入れられるシーンを引き合いに出し、イ・ジェミョン氏と関連する人物が複数亡くなった過去を暗示する形で使われてきた。
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