韓国で近ごろ、予約制の美容室が増え、そうしたシステムになじみのない高齢者ら一部の客が戸惑っている。特にインターネットに慣れていない層にとってオンライン予約はなかなか厄介なようだ。
韓国化粧品美容学会誌に掲載された予約システムの研究によると、予約制の美容室は2020年以降50%以上を占めている。例えばソウル往十里(ワンシムニ)一帯では、27店の美容室のうち24店は予約制。いずれも予約しない客も受け入れてはいるが「待機時間が長くなることもあり、予約客が多ければ受けられない場合もある」と答えた。
年末に近所の美容室へ行った京畿道富川市(キョンギド・プチョンシ)の50代男性は「予約をしたのか」と尋ねられ「やり方を知らない」と答えた。結局この日はカットできず「客は他にいなかったのに、予約していないから追い出された。あきれて腹が立った」と話した。これからは20代の息子に予約してもらうつもりだ。
韓国化粧品美容学会のキム・ジュドク名誉会長は「予約制だと人件費を抑制でき、客がいない時間を有効に活用できる」とし「スケジュールをきちんと組むため、予約客以外受けない場合もある」と店側に理解を示した。
一方で仁川(インチョン)大学のイ・ヨンエ消費者学科教授は「予約制が一部の階層の障壁になる恐れがある。個人の店に任せるのではなく、社会的・政策的側面から考えてみる必要もあるのでは」と話している。
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