2024 年 7月 27日 (土)
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成人100人に押されれば18トン圧力

29日夜、ソウル・梨泰院一帯で発生した事故©NEWSIS

ソウル・梨泰院(イテウォン)で起きた雑踏事故について、消防当局は犠牲者の多くを「圧死」と推定している。圧死事故は、胸に重大な外力が加わり、息ができなくなって窒息死するものだ。

キョンミン大消防防災学科のイ・ヨンジェ教授は「これほどの群集が高密度になった時、専門家である私としてもこれといった対策がない」として事前に防止するしかないと話した。

予防のための最優先の方法もやはり「秩序」しかない。行政安全省の「ライフサイクル別安全教育の手引指導書」は公演会場、イベント会場などで「走ったり前の人を押したりすれば安全事故の原因になるので歩いて入場し、秩序を優先的に考える」と明示した。

イベント主催側では安全要員と警察、消防の配置が重要だ。大韓応急医学会誌に掲載された「尚州(サンジュ)市民運動場圧死事故分析」論文によると、群衆集中事故を予防するための「事前計画」の重要性が指摘されている。これにはイベントの性格、所要時間、開催場所の特性、出入りする動線、参加者の年齢などを考慮しなければならない。

特に動線において障害物を片付けて出入り口をいくつか作り、ボトルネック(ビンの首)現象を最小化し、イベント側が人々を秩序だって並ばせることで事故発生予防ができると話した。

◇どこでも起こり得る事故

今回の事故が発生した場所のように、傾斜があれば「圧死事故」被害規模がさらに大きくなる。また、平らな場所でも油断できない。体重65キロの成人100人が一度に押すと、圧力が最高18トンまで上がる可能性があるという実験結果もある。

多数が狭い空間に集まっている状況であれば、祭りはもちろん地下鉄など公共交通機関を含めどこでも起こり得る。

群衆の中の窒息事故を予防するためには「胸の前の空間」を確保することが重要だ。前後に押される圧力から空気が肺に伝わるように耐え、呼吸できるようにすることだ。

腕を組んで両腕を上げると「胸の前の空間」が確保できる。腕を前に伸ばして右手では左腕の内側を掴み、左手では右肘を掴む姿勢だ。足を両方に広げると、耐える力を大きくすることができる。もし転んでしまったら、頭を手で守って、腕と足をできるだけ体の方に引き寄せて横になるのがより安全だ。

©MONEYTODAY

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