2025 年 5月 22日 (木)
ホーム社会恋の相手は「ディープフェイク美女」だった…韓国・12億円詐欺のロマンス詐欺団摘発

恋の相手は「ディープフェイク美女」だった…韓国・12億円詐欺のロマンス詐欺団摘発

ディープフェイク映像=蔚山警察庁提供(c)MONEYTODAY

AI(人工知能)で合成した美女の映像を使って恋愛感情を抱かせ、120億ウォン(約12億円)もの金をだまし取った詐欺組織が韓国で摘発された。

韓国・蔚山(ウルサン)警察庁が4月30日、特定犯罪加重処罰法違反(組織的犯罪・詐欺)などの容疑で組織のメンバー45人を検挙し、そのうち10人を拘束したと発表した。2023年3月から2024年までの間、主に韓国の男性100人以上をだまして約120億ウォンを詐取したとされる。

手口はいわゆるロマンス詐欺だが、甘い言葉だけでなく、AIを活用して“ディープフェイク美女”やリアルなプロフィールを設定し、継続的な会話のため10日分の脚本まで用意する巧妙さだった。

一味はカンボジアのビルを1棟丸ごと購入。大量の携帯電話・パソコンなどを用意して事務所を開き、その拠点からターゲットに連絡していた。最初は「一緒に投資の勉強をしよう」と持ち掛け、別の共犯者が“経済の専門家”を装って登場。仮想通貨や株式への投資を持ちかけ、巨額の資金をだまし取っていた。

1人当たりの被害額は200万ウォン(約20万円)~最大8億8000万ウォン(約8800万円)に上り、仮想通貨や商品券の偽装取引などで資金洗浄されていた。

警察は、詐欺に使用された暗号通貨ウォレットと銀行口座を解析し、隠し財産の所在を特定。関連する不動産、車両、預金などの仮差し押さえに着手しており、100台以上の携帯電話や口座も停止措置を取った。

現在カンボジアにいる主犯格の夫婦は現地で身柄を拘束され、送還手続きが進められている。

(c)MONEYTODAY

RELATED ARTICLES

Most Popular