
韓国国土交通省と航空安全技術院は「山火事消火に特化した高重量ドローン」と「空港の鳥類対策AIドローン」を商用化に着手する。公募によってすでに、山火事消火ドローンの開発に「エンジェルラックス(Angelux)コンソーシアム」、鳥類対策ドローンの開発に「NHネットワークスコンソーシアム」をそれぞれ選定している。
山火事消火用高重量ドローンの開発コンソーシアムには、エンジェルラックスが代表事業者を務め、モビリティラボ、GTAエアロスペース、S.IoT、韓国セラミック技術院、国立昌原大学産学協力団、慶尚国立大学産学協力団、慶南テクノパークが参加事業者として課題に取り組む。
空港鳥類対策AIドローンの開発コンソーシアムでは、NHネットワークス(NH NETWORKS)が代表事業者を務め、マリンロボティクス、サムハンエンジニアリング、韓国光技術院、草堂大学産学協力団が参加事業者として参加する。
◇最大3時間の飛行が可能
エンジェルラックスコンソーシアムは2027年までの3年間で、総額115億ウォン規模で山火事消火に特化した高重量ドローンと機体運搬・給水用の特殊車両も開発する。
開発されるドローンは最大搭載重量200kg、最大離陸重量450kg以上で、消火液などを搭載し最大3時間の飛行が可能。機体は初期火災対応、くすぶりの除去、境界線の設定など、人が近づきにくい地域での消防任務の遂行を目的に開発される。
海外で運用中の類似機体も導入される。導入されるドローンは最大搭載重量260kg、最大離陸重量650kg、飛行時間2時間の性能を備え、機体開発のための研究、シナリオ検証、認証などに活用される。
◇空港の鳥類対策システムとの連携も
NHネットワークスコンソーシアムは2026年までの2年間で、約50億ウォン規模のAIベース鳥類探知および対応ドローンシステムを開発する。
空港半径4km以内で鳥類を探知し、AIが飛行パターンを分析した後、群集ドローンを通じて鳥類を感知・追跡・散開させる任務を遂行する。
実証はドローン飛行試験センターや務安空港などで実施され、空港の鳥類対策システムとの連携も推進される。
チュ・ジョンワン国土交通省航空政策室長は「今回の事業で多様な山火事消火対応手段を備えることができ、高重量消防ドローンの商用化開発に成功すれば、公共需要に応じた国産機体の普及が活性化されるだろう。鳥類対策AIドローンシステムの開発により、空港周辺での鳥類衝突事故を防ぎ、航空機の安全性も高まると期待される」と語った。
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