2024 年 12月 26日 (木)
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尹大統領「卑俗語論争」…誰が事実を歪曲したのか (上)

21日、米ニューヨークで開かれたグローバルファンド第7回財政公約会議で発言するユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領(大統領室提供)©news1

韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領の外遊中に浮上した「卑俗語論争」をめぐり、与野党の攻防が激化している。与党は大統領の発言が歪曲されたとし、これを最初に報道したマスコミに強硬対応を示すとともに、連日批判を続けている野党とマスコミによる「政言癒着」を疑っている。

◇「バイデン」「国会」

問題の発言は、ユン統領が22日、米ニューヨークで開かれたグローバルファンド第7回財政公約会議の会場から出てきた際に飛び出した。「国会でこの××たちが承認してくれなくて○○○恥ずかしい思いをしてどうしよう」と話し、その様子がテレビカメラにとらえられた。

このうち○○○で表現された部分をめぐって与野党の主張が交錯した。

最初にこれを報道した韓国MBCテレビは、ユン大統領の発言を「国会でこの××たちが承認しなければ、バイデンは恥ずかしい思いをしてどうしよう」として伝えた。

報道のようにユン大統領が「バイデン」と言ったなら、バイデン米大統領に対して不適切な表現を使ったことになる。また通常「議会」と表現される米議会を「国会」と呼んだことになり、米議会に対して卑俗語を使ったと解釈される。

◇「テレビ報道は虚偽」

大統領室は、MBCテレビの報道を「虚偽だ」と主張している。

報道が出て約12時間が過ぎた時点で、キム・ウネ(金恩慧)大統領室広報首席は現地ニューヨークで「国会でこの××たちが承認してくれなくて『ナルリミョン(=飛ばせば)』恥ずかしい思いをしてどうしよう」と釈明した。ユン大統領の発言は「バイデン」ではなく「ナルリミョン」だとしている。

大統領室は真偽を確認するため音声分析を進めた結果、○○○は「バイデン」ではなく「ナルリミョン」である可能性が高いとしている。

大統領室の主張通りであれば、ユン大統領は「国会でこの××たちが承認せずに飛ばされたら恥ずかしい思いをしてどうしよう」となる。

ユン大統領は26日、自身の発言について「事実とは異なる報道だ」と反発した。与党「国民の力」も「『バイデン』という発言はなかった」とするユン大統領と大統領室の主張を後押ししている。

一方、民主党のパク・ソンジュン報道官は「世界のメディアがすでにユン大統領の悪口を報道している。国民の評価は終わったのに、大統領と与党だけがメディアのせいにして真実を否定している」と批判した。

©news1

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