2024 年 5月 21日 (火)
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家族のために勉強する難民2世「家で韓国語を話せるのは私だけ…」

  現場ルポ  

今月29日、ソウル市龍山区梨泰院の避難所難民教育機関からエジプトから来た難民ダナちゃん(仮名.9)が韓国語の授業を受けている©MONEYTODAY

「真似してみて、『病院』」
「病院」
「病院は何してるの」
「hospital、私もお母さん(と)行ったよ」
「hospitalって韓国語で何て言ったっけ」
「知らない」

先月29日午後2時、ソウル市龍山区梨泰院洞(ヨンサング・イテウォンドン)、アンティーク家具通りの路地。国際難民支援団体避難所の教育機関に難民の子供たちが集まる。近隣の普光(ポグァン)小学校に通う小学生7人と未就学児童1人は3月からここで韓国語の授業を受けている。

6歳のダナちゃん(仮名)はエジプト出身だ。アラビア語を使うダナちゃんの両親は韓国語が全くできないので、ダナちゃんが通訳しなければならない。ダナちゃんはまだ韓国語より英語に慣れている。敬語ができないダナちゃんは「まだ読むのが苦手。単語がよくわからない」と話した。ここの先生たちの質問にも「うん」「いや」と答える。

法務省によると、昨年までの韓国内の累積難民認定者数は1156人だ。難民家庭の多くは未就学または小学校に通う年齢の2世の子供たちが、家族の中で韓国語が一番上手だ。家族のためにハングルを読み書きするのもすべて難民2世の役目だ。小学校4~5年生の年齢で子供向けの童話を読む。やや遅れた感があるが、だからといって学ぶことをあきらめない。

避難所は難民2世のために放課後、韓国語の授業をしている。ダナちゃんのように多くの難民家庭が家の中ではハングルを読んだり、韓国語で会話してくれる人がいない。大多数は塾に通う余裕がない。難民2世たちはここでハングルを教えてもらい、遊びの授業をしてくれるボランティアたちと対話を交わしながら韓国語を学ぶ。

29日、ソウル市龍山区梨泰院避難所難民教育機関からミャンマーから来た難民オウタ君(仮名.11)がAさんから韓国語の授業を受けている©MONEYTODAY

韓国語の授業は子供たちの未来とも直結する。ミャンマーから来たオウタ君(仮名・11)も近くの普光小学校に通っている。友達と遊ぶのに大きな問題はないが、学校の授業は理解するのが難しい。19歳の姉と20歳の兄とはミャンマー語で話した方が楽だ。

オウタ君は4年生だが、まだ童話を読むのが苦手だ。そのため、学校では英語と数学の授業が一番好きだ。ハングルがあまり読めなくても、他の科目に比べて負担が少ないからだ。

曜日別に訪問するボランティアが遊びを担当する間、ダナちゃんとオウタくんのように、韓国語の授業がもっと必要な子たちに韓国語を教えるのは、ミャンマー出身のロヒンギャ難民だったAさんの役目だ。

2005年、夫と一緒に韓国に来た。30代で韓国に初めて来た彼女は韓国語を一言も話せなかった。今は韓国国籍を認められている。韓国に来てから2012年までの5年間、自由に外出できなかった。多数が仏教徒のミャンマーでイスラム教を信じる少数民族ロヒンギャ族は長い間弾圧を受けた。

Aさんは「ミャンマーでのように道で誰かが私に何か言った時、私が韓国語でどのように答えなければならないかという心配で、家の外に自由に出ることができなかった」と話した。京畿道(キョンギド)から梨泰院に引っ越してきた後は、イスラム寺院付属の保育園で掃除と補助教師として働きながら韓国語を学んだ。

Aさんは「私よりずっと前に韓国に来た外国人も韓国語ができない人が多い。私も教会の人たちの助けを借りて韓国語を学ぶことができた。学んだことを分かち合わなければならない、という考えだ」と話した。

29日、ソウル市龍山区梨泰院の避難所難民教育機関で、コートジボワールから来た難民オリビアちゃん(仮名.9)がAさんの韓国語授業を受けている©MONEYTODAY

「Comment ca ba」。フランス語で「元気?」とあいさつだ。

コートジボワール出身の難民5人兄弟ジョン(8)、オリビア(9)、ケリー(10)、ブリトニー(11)、イザベラ(12)の母語はフランス語だ。兄妹同士はフランス語で挨拶し、授業時間には英語で騒ぐ。韓国で生まれた彼ら兄妹は遊ぶ時は韓国語が流暢だが、授業時間には話が違う。

ケリーさん(仮名)は「学校で難しい言葉が少しある。今日、先生が視覚障害者を私たちが助けなければならないと言ったが、視覚障害者がどういう意味なのかわからなくて困った」という。

まだ韓国語が下手でも、成人難民と比べると、ここの子供たちの韓国語の習得速度は比較にならないほど速い。

29日、ソウル市龍山区梨泰院避難所の難民教育機関でボランティアのユク・トイルさんが子供たちと写真を撮っている©MONEYTODAY

ここで6カ月間、ボランティアをしたユク・トイルさん(23)は「初めて来た時、全く意思の疎通ができなかった子供たちが、すぐに日常会話ができるようになるのを見るとやりがいを感じる」と話した。

ソウル女子大在学生のクァク・イェスルさん(22)とホ・ソジョンさん(22)は、前学期のボランティア点数がもらえるということで、教養授業と連携して、ここでボランティア活動を始めた。学期は終わったが、子供たちと親しくなってボランティア活動を続けている。

クァクさんは「幼い子ほど言葉が増えるのが早い。『嫌だ、いいね』とだけ言っていた子供たちが、1週間ごとに言葉が増えるのが感じられ、不思議だ」と話した。

ホさんは「大人しくて静的な活動が好きだった子供が、言葉を学びながら、動的な活動が好きな姿に変わるのが不思議だ」と話している。

©MONEYTODAY

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