
韓国国内で消費低迷に苦しんでいた百貨店業界が、K-コンテンツ人気に伴う外国人観光客の流入で売り上げを大きく伸ばしている。訪韓外国人の増加が今後も続く見通しの中、百貨店各社は“外国人争奪戦”に本腰を入れ始めた。
韓国観光公社・観光データラボによると、2025年第3四半期(7~9月)の訪韓外国人数は前年同期比18.5%増の526万人に達した。このうち観光目的の訪問は440万人で、前年より21.7%増加しており、全体の増加率(18.5%)を上回った。
新型コロナウイルスの影響で一時激減した訪韓客は、昨年すでにコロナ前の水準を回復。今年はさらに約20%増加し、年間では初の2000万人突破も現実味を帯びている。
特に注目すべきは、百貨店が単なる買い物の場ではなく、「必須の観光コース」として認識され始めた点だ。コロナ以降、団体旅行から個人旅行への移行が進む中、話題のブランドやポップアップストア、エンターテインメント性の高い百貨店に人気が集まっている。
実際、ロッテ百貨店では第3四半期の外国人売り上げが前年比34%増加し、顧客構成比では外国人が19%に達した。百貨店全体の外国人売り上げ比率も2019年の2.5%から2025年には4.5%に拡大している。
新世界百貨店も同期間で外国人売り上げが56%増となり、売り上げ比率は5.1%と前年より1.1ポイント上昇。特に明洞の本店では外国人売り上げが全体の16%、江南店でも7%を占めた。
現代百貨店は「ザ・現代ソウル」や貿易センター店が観光名所化しており、外国人売り上げ比率は15%前後。2025年の外国人売り上げは前年比20%以上の増加を見込んでおり、売り上げ比率も2019年の1.5%から6%超へと4倍の拡大が予想される。
このような外国人の旺盛な消費は、百貨店各社の業績にも大きく寄与している。2025年第3四半期、ロッテ・新世界・現代の3社すべてが前年同期比で増収を記録し、営業利益は合計で2565億ウォンに達した。
韓国観光公社によると、2025年1~10月の外国人観光消費額は14兆6433億ウォンで、前年同期比19.8%増。特にショッピング分野が37.5%と最も大きく、宿泊(21.6%)、医療・ウェルネス(14.5%)、飲食(13.9%)を大きく上回った。
中でも百貨店を含む「大型ショッピングモール」での消費が42%と最も高く、同期間の外国人による支出額は2兆1928億ウォンで、前年同期比16.1%増。最近のウォン安も追い風となり、外国人の購買力と客単価がさらに上昇すると見られている。
百貨店業界では、外国人観光客を呼び込むためにK-コンテンツ体験イベントや展示、グローバル顧客向けのコミュニケーション戦略を強化中だ。
業界は、K-コンテンツ熱の拡大が百貨店における外国人売り上げを「構造的な成長エンジン」に育てると見ている。外国人売り上げは内需とは異なる動きを見せるため安定性があり、内需中心で限界を感じていた百貨店にとっては新たな活路となる。
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