
北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記が「金星」系列の無人武装装備を点検し、軍事力の現代化を強調した。
党機関紙・労働新聞は9月19日、キム総書記が18日、無人航空機技術連合体傘下の研究所と企業所を訪れ、各種無人武装装備の性能試験を指導したと報じた。ここでは戦略・戦術無人偵察機や多目的無人機などが開発・生産されている。
同紙によれば、この日の試験で「無人戦略偵察機の軍事的価値と革新的性能、『金星』系列の戦術無人攻撃機の優れた戦闘効果がはっきりと実証された」とし、キム総書記は満足を示した。
キム総書記は「現代戦では無人装備の活用範囲が広がり、主要な軍事活動資産として登場している。この分野の核心技術高度化、AI(人工知能)や作戦能力の強化は軍事力現代化建設における最優先課題だ」と強調した。
さらに「新たに導入している人工知能技術を急速に発展させ、無人機の系列生産能力を拡大・強化するための対策的課題」を提起し、無人航空機技術連合体の技術的潜在力を拡充するための「組織的・制度的措置」が盛り込まれた計画文書を承認したと伝えられた。具体的内容は明らかにされていない。
この現地指導にはリ・ビョンチョル(李炳哲)軍需政策担顧問をはじめとする党中委主要幹部や国防科学研究部門の幹部が同行した。無人機の名前に「金星」系列という名称が用いられたのは今回が初めてで、無人機「セッピョル」系列と並ぶ新たな体系である可能性が注目される。
キム総書記は2025年3月にも同連合体を視察しており、2024年8月と11月には自爆型無人機の性能試験に立ち会った。北朝鮮が無人機と「現代戦」を強調する背景には、ウクライナ侵攻でロシア軍が無人機を多用している現実が影響しているとみられる。
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