北朝鮮から飛んできた風船が5日、軍事境界線(MDL)を越えて一時、韓国領空に入ったことが確認された。中国の「偵察用気球」の問題もあり、韓国側は慎重にその行方を追った。最終的には「気象観測用」との判断から特別な措置は取らなかった。
軍関係者によると、気球は約2メートルの大きさで、京畿道(キョンギド)漣川(ヨンチョン)地域の兵士が確認した。熱線観測装備(TOD)で識別可能な程度の低空飛行をしながら韓国領空に侵入したため、合同参謀本部にも直ちに報告された。同本部は風船に「敵性がない」と判断し、状況を監視するよう指示し、対応措置は取らなかった。
風船は気流に乗って東に移動し、数時間後には日本海に出て行ったという。
軍関係者は「韓国や海外でも、気象観測用風船を飛ばしたりする。過去の事例などを考慮して、気象観測用風船と判断した」と説明した。北朝鮮軍の砲兵部隊などは風向きなどを観測するため、随時、風船を飛ばしているという。
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