2024 年 12月 3日 (火)
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保護者は子供の写真投稿に注意を…SNSで悪用の恐れ

  現場ルポ  

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韓国の30代後半の女性はある日、SNSに掲載した子供の写真が、中国のオンラインショッピングモールに掲載されているのを発見した。子供が泡風呂に入っている写真を撮ってアップすると、それを子供用品を販売する海外業者が盗用したのだった。

俳優イ・シヨン(40)は今月1日、Instagramに下着をつけていない息子の後ろ姿を載せ、ネットユーザーから批判された。子供は幼くても、十分に恥じらいを持っている――この点を見過ごし、肖像権をしっかり守らなかったという指摘だ。

SNSでは、親たちは子供の成長過程の一挙手一投足をアップしている。ただ、これが個人情報の流出につながりかねない。

子供の顔を含む情報を、SNSで過度に共有する「シェアレンティング(Sharenting)」に対する注意が必要という専門家の分析がある。これは「共有(share)」と「両親(parents)」を合わせた言葉で、親がSNSに子供の日常写真を掲載することを意味する。

これには、情報通信(IT)技術により育児コミュニティを形成するという肯定的な効果もある。一方で、写真の中に含まれた情報がボイスフィッシング(電話などの音声案内によって誘導するフィッシング詐欺)、ディープフェイク(AI技術を応用して別人の顔にすり替えたフェイク動画)のようなデジタル犯罪につながりかねない。

シェアレンティングの危険性は数値でも示される。

国際児童権利非営利団体「セーブ・ザ・チルドレン」が昨年公開した資料によると、SNSに子供関連コンテンツを載せた両親の13.2%は「個人情報盗用」(3.3%)と「不快なコメント」(4.3%)などを経験している。半面、子供の写真と映像を載せる際、当事者に理解を求めたことがあると答えた両親は全体44.6%にとどまった。

また、オーストラリア政府のサイバー安全委員会は昨年、「小児性愛の犯罪サイトに掲載されたイメージの半分ほどが、保護者がSNSに掲載した子供たちの平凡な写真だった」と明らかにしている。またロンドンに本拠を置く国際金融グループ「バークレイズ」は、2030年には若年層の身分盗用の3分の2がシェアレンティングによって発生すると予測している。

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専門家は、子供たちの体だけでなく、平凡な日常生活を撮った写真を載せる際にも注意を払うべきだとしている。幼稚園のカバンや学校の校門のような、子供の所属を示す情報が悪用される危険があるためだ。

韓国のITセキュリティ専門「ESTセキュリティ」のムン・ジョンヒョン理事は次のように警告する。

「最近の攻撃者がターゲットにしているのは、これまでのような不特定多数ではなく、特定の人物だ。ボイスフィッシングをする際も、急ぎの事情がある普通の人たちの周辺情報から確保している。SNSに『幼稚園の登園・退園のヘルパー求む』などの文言や、どこに・どのように住んでいるのかという情報が上げてしまえば、攻撃者には好都合だ」

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