2024 年 12月 8日 (日)
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亡くなった両親とAIで自然な対話…リメモリーサービス開発

Startup Story ~~ 成功のカギ

ディープ・ブレインAI(Deep Brain AI)

ある女性がディープ・ブレインAIの清潭洞スタジオショールームでAIヒューマンと会っている(写真は同社提供)©MONEYTODAY

いつも自分の味方だった両親。その応援や励ましを、亡くなった後も鮮明に思い出すことができるようになる。葬儀の写真ではない。人工知能(AI)技術で再現した両親に会うことができるのだ。

韓国AI専門企業「ディープ・ブレインAI」が、両親の健康な時の姿をAIヒューマンで再現し、生涯保管できる「リメモリー(Re;memory)」サービスを開始した。

リメモリーは、個人顧客を対象にしたプレミアムAIヒューマンサービスで、両親の顔や声、表情などをそのまま盛り込んだAIの仮想人間を製作する。両親の姿を末永く記憶したいという子供たちが、両親をAIでヒューマン化し、いつでも生きているかのように会って対話することができるようした。

同社のAIヒューマンソリューションは、音声・映像の合成、自然言語処理、音声認識技術を融合した対話型AI技術に基づくため、人間に近いビジュアルはもちろん、利用者とリアルタイムでコミュニケーションを取ることができる。

ディープ・ブレインAIは、ディープラーニングの映像合成技術力を持つ。これにより、口の動きや動作、表情などの非言語的な部分でも、実物に劣らない完成度の仮想人間をつくりだすことができるのだ。

ディープ・ブレインAIでのAIヒューマン製作の様子(写真は同社提供)©MONEYTODAY

◇子供や友人らにサービス拡大も

リメモリーサービスは、AIの両親が将来、利用者と対話する時に円滑なコミュニケーションが取ることができるよう、両親が健在な時に子供と一緒に事前インタビューを済ませておく。

両親が好きだった食べ物や趣味について話し、子供との旅行などの思い出も分かち合う。こうして両親と子供の間のさまざまなエピソードと会話をシナリオ化した後、AIニューマンに学習させることによって自然な対話が可能となる。

その後、専門スタジオで約3時間程度撮影をして、AIヒューマンの製作に必要な映像や音声データを収集する。これが完了すれば、第1次のサンプルをあらかじめ確認することができる。

完成したAIヒューマンは、ソウル市江南(カンナム)区清潭洞(チョンダムド)にある同社のリメモリー専用ショールームで見ることができる。1回につき、30分間程度の体験が可能だ。

両親の死後に結婚した配偶者、生まれた子供については、AI両親が嫁や婿、孫の名前も尋ねてくれ、幸せを願う祝福のメッセージを伝えることもできる。

ディープ・ブレインAIは今後、子供や友人らにサービス範囲を拡大する計画だ。同社のチャン・セヨン代表は「リメモリーサービスは、AIヒューマン技術が“人を慰めるあたたかい技術”に生まれ変わる一環と言える。これからも人工知能技術の持つさまざまな活用価値を通じて、商業的側面を越え、すべての人のためになるサービスを提供できるよう努力する」と述べた。

©MONEYTODAY

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