
「事業家」を名乗るばかりで実は収入がなかった夫が離婚後、教師である妻の年金の分割を求めているという訴えが、20日に放送された韓国YTNラジオ「チョ・インソプ弁護士の相談所」で紹介された。
相談したのは公立小学校で教員をしている女性。知人の紹介で事業家だという男性と出会い、結婚した。女性は「新婚当初は夢のようだった。夫は博識で面白く、休暇のたびに一緒に旅行に行った。これが“幸せ”というものかと思った」と当時を振り返った。
しかし、妊娠してから夫の収入源に疑念を抱くようになった。収入の話をすると夫は曖昧な態度を取り、後に事業にほとんど実体がなく、生活費の大半は投資の収益に頼っていたことが分かった。
その投資も不安定で収入ゼロの月も。家計はほぼ女性の給料で賄っていた。共同名義で購入したマンションの住宅ローンも女性一人で背負ったという。
疲れ果てた女性は、子どもの大学進学のタイミングで離婚を決意。マンションは女性の所有とし、それ以外の財産は各人の名義に従って分けることで話がまとまった。
ところが後日、夫が「公務員年金の分割は絶対に譲れない」と主張してきた。女性は「私のお金で生活していたのに、今さら年金まで欲しいなんて理不尽だ」と憤っている。
この件に対し、番組に出ていたウ・ジンソ弁護士は「公務員や国民年金加入者が離婚する際、婚姻期間中に積み立てられた年金額の一部を配偶者が受け取れる制度がある」と説明。「夫には妻の年金の一部を受け取る権利が発生する可能性が高い。協議によって法定割合より少ない額を支払う方向で話し合うのが現実的だ」と助言した。
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