2024 年 7月 27日 (土)
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中国メディア「キムチ、韓国人の目には世界的発明品、中国人にはただのおかず」

韓国俳優チュ・ジャヒョンがキムチを「泡菜」と表記し、誠信女子大のソ・ギョンドク教授が「このようなミスはいけない」と指摘した(写真=ソ教授のInstagramより)©MONEY TODAY

韓国の俳優が最近、自身が手掛けた動画を掲載した際、キムチに「泡菜(パオツァイ)」という中国語の字幕をつけ、騒動に発展した。韓国の学者が「失敗はこれ以上しないでほしい」と忠告すると、今度は中国側がこれを批判的に論評して、問題がさらに複雑化している。

問題の動画は、中国を行き来しながら活動する韓国俳優チュ・ジャヒョンが最近、自身の中国版インスタグラム「小紅書」にアップデートしたもの。夫で中国人俳優のウ・ヒョグァンが作ったラーメンとキムチを食べる場面を収録する際、キムチに「泡菜」という字幕をつけ、波紋が広がった。

「泡菜」はキムチに似た中国の発酵野菜。キムチといえば、朝鮮半島を代表する食べ物だが、中国では韓国産キムチも「泡菜の一種」とみなして「中国のキムチ産業が国際キムチ市場の主要な指標」などと主張、韓国側の神経を逆なでしてきた経緯がある。

チュ・ジャヒョンの行動に対し、韓国の誠信(ソンシン)女子大のソ・ギョンドク(徐京徳)教授が「中国で活発に活動する芸能人やインフルエンサーが、国威を宣揚して外貨を稼ぐのは称賛されるべきものだ。だが、このようなミスはいけない」と指摘。これに対し、中国側は共産党機関紙・人民日報系「環球時報」が21日、遼寧社会科学院研究員の呂超氏の発言を引用する形で「韓国が民族的自尊心を過度に敏感な状態にまで引き上げている」と報じた。

ソ教授が2020年12月、中国インターネット検索最大手「百度」のオンライン百科事典「百度百科」が「韓国キムチは中国に由来する」と書いた際、これに抗議する電子メールを送っている。今回の呂超氏の発言は、このソ教授の発言に対して環球時報に語った際のインタビューの一部だ。

当時、呂超氏は「韓国は、大きな国の狭間で暮らしているため、伝統と慣習に特別な注意を払う。民族的自尊心を過度に敏感な状態に引き上げるという特異な国家的考え方がある」と伝えた。また「泡菜は、中国人の目には“ただのおかず”にしか見えないかもしれないが、韓国人の目には“世界的に重要な発明品”だ」と皮肉っていた。

キムチは中国語で「泡菜」「辣白菜」と翻訳される。韓国・文化体育観光省は昨年7月、「辛奇」という新造語を考え出して普及を図っているが、中国では依然「泡菜」で通っている。

©MONEY TODAY

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