韓国製紙業界がスマート機器普及・デジタル転換に伴う印刷用紙需要構造変化にいち早く対応するために「環境にやさしいパッケージ・新素材製品」研究・開発に力を入れている。
まだ売り上げ全体に占める割合は大きくないが、長期的観点から見れば消費者の認識の変化とともに持続的成長が期待される分野であるためだ。代表的には発泡スチロールに代わる保冷箱とプラスチックに代わる紙容器が注目されている。
グローバルセアグループ系列会社である段ボール箱製造専門企業のテリム(太林)包装は今年、「高性能エコ保冷箱」(TECOBOX)を国内業者で初めて開発した。
発泡スチロールボックスと同様の機能を備えたTECOBOXは、テリム独自の技術である「保冷性能向上技術及び評価方法」を活用して段ボールだけを利用して製作した。
段ボールに多層トラス構造を適用し、箱の内外部間の断熱空気層を形成する原理だ。これに環境にやさしい撥水コーティング技術を用いて箱の内部が濡れないようにした。
テリム包装は段ボールの内側の波状の中芯紙と原紙を生産する系列会社テリムペーパーがあるため「中芯紙・原紙生産・包装」の垂直系列システムを備えている。段ボール原紙・生地・箱部門の国内市場シェア1位だ。
テリム包装関係者は「TECOBOXは従来の発泡スチロール箱に比べて98%レベルの優秀な保冷性を備えている。紙の保冷箱の中では最高性能で、発泡スチロール箱に比べて消費者の購買費用(製造原価・運送費込み)が安いのも長所」と説明した。
株式市場の反応も熱い。TECOBOX開発のニュースが伝えられた10日、テリム包装の株価は前取引日比740ウォン(29.96%、上限値記録)上がった3210ウォンで取引された。
ムリム(茂林)グループは2020年から環境にやさしい紙ブランド「ネオフォーレ」を立ち上げ、生分解紙コップの原紙とリサイクル性を備えた紙ストロー・緩衝材などを開発・供給している。
ソウル・済州(チェジュ)の新羅(シンラ)ホテルに「ネオフォーレSTRAW」を、韓国コルマ、CJ大韓通運などに紙製チューブ・緩衝材などを納品している。
韓国産天然の生パルプで好きな形に成形しやすい「パルプモールド」も主力商品だ。現在▽チキンボックス▽皿▽弁当箱▽テイクアウトカップなどさまざまな分野に供給している。
ムリムペーパーは100%天然パルプで作ってプラスチックFreeを実現した「無害紙ウェットティッシュ」を昨年中旬に発売した。
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